「メソッド演技」、興行収入ランキング上位に定着し、口コミで話題沸騰

コメディ俳優という枠を打ち破ろうとするある俳優の、切なくもコミカルな奮闘が観客の心を掴んでいる。 去る18日に公開された映画『メソッド演技』が、公開2日目でボックスオフィス3位の座を射止め、驚異的な勢いでヒットを記録している。実際の観客評価も8点台の高水準を維持し、コメディを超えた共感のメッセージとして口コミが広がっている。
映画『メソッド演技』が示したイ・ドンフィの素顔
本作は、「1000万人俳優」、「ファッショニスタ」、「マルチタレント」など華やかな肩書きを持ちながらも、大衆にはコメディキャラクター「アル・ゲイン」としてしか記憶されていない俳優「イ・ドンフィ」の物語を描いている。劇中、イ・ドンフィはもはや「笑わせる演技」をしたくないという一念の下、すべての活動を中断し、ひたすら真剣な演技への変身の機会を待つ。

長い空白期間を経て彼に訪れたチャンスは、トップスターのチョン・テミン(カン・チャンヒ扮)の次回作である時代劇『京華水月』の王役。イ・ドンフィは今回こそ真の「メソッド演技」を見せると決意を固め、キャラクターへの没入のために公開断食まで敢行するなど、悲壮な姿を見せる。 現実は甘くない。初撮影からNGを連発するだけでなく、空腹に耐えきれずズボンの中に隠していた三角おにぎりがバレてしまう屈辱を味わう。
さらに、マネージャーの代わりに現場に現れた兄のイ・ドンテ(ユン・ギョンホ扮)の乱入、ライバルのチョン・テミンとの緊迫した駆け引き、現場で行われる無理な台本修正まで重なり、撮影現場は次第に制御不能な騒動劇へと突き進む。映画は、果たして彼が「アルゲイン」の影を消し去り、念願していたメソッド演技を完成させることができるのかという問いを投げかけ、観客を物語の世界へと引き込む。

今回の作品は、俳優イ・ドンフィが自身の名前をそのまま使ったキャラクターを演じたという点で、さらに注目を集めている。イ・ドンフィは最近行われたメディアのインタビューで、「イ・ドンフィが演じるイ・ドンフィであるため、責任感がより一層強く感じられる」と所感を明かした。彼は「架空の人物を設定して演じると観客との距離感が生まれてしまいそうだったので、ありのままの姿を見せようと努力した」と語り、キャラクターに投影された真摯さを強調した。

映画の中でイ・ドンフィが経験する「イメージからの脱却」への渇望は、決して俳優だけの問題ではない。自分が望む姿と世間の目で見られる姿との間の隔たりは、現代社会を生きる会社員や学生など、多くの人々が直面する普遍的なジレンマでもある。

イ・ドンフィもまた、実際の演技生活を通じて感じた思いを率直に打ち明けた。彼は「俳優を始めた時、周囲から『うまくいくよ』と言ってくれる人は誰もいなかった。 両親でさえ心配ばかりしていた」と振り返った。続いて「それでも意地っ張りなカエルのように挑戦し、また挑戦し続けたおかげで、この瞬間まで来ることができた」とし、「激励や応援よりも懸念が先立つ世の中を生きる私たち全員が共感できる部分だと思う」と付け加えた。
映画は喜劇の外見をまとっているが、その中心には「アイデンティティ」に対する深い省察が込められている。イ・ドンフィは、撮影の過程で、一人きりの時の自分と、社会的な関係の中での自分との違いを深く実感したと語った。

彼は「演技をしているうちにふと気づいたことがある。一人きりの時の姿と、他人に見せる姿が違うというのは、誰にでも当てはまる事実だ」とし、「誰もがそうやって生きているということを改めて感じ、映画を通じてその意味を見つけたいと思った」と説明した。
映画『メソッド演技』は、イ・ドンフィを筆頭に、ユン・ギョンホ、カン・チャンヒなど、確かな演技力を持つ俳優たちが加わり、作品に活気を添えた。現実と演技の境界を危うく行き来する彼らのアンサンブルは、観客に爽やかな笑いと重みのある余韻を同時に届ける。

最後にイ・ドンフィは「映画の公開はまさに夢にまで見た瞬間」と、感激の気持ちを伝えた。彼は「企画段階から公開までの時間が走馬灯のように過ぎ去っていく。どんな職業や夢を選ぼうと、懸念の混じった視線に耐えなければならない私たちの姿を映し出した映画だ。劇中のイ・ドンフィと俳優イ・ドンフィの深い悩みを、面白く見守ってほしい」と、メッセージを残した。
公開2日で3位、評価8点台を記録…「メソッド演技」の評判
本作は現在、NAVER基準で10点満点中8.6点という高い評価を得ている。

映画を観た観客たちは「俳優のイ・ドンフィも、私たちの人生も、間近で見ればみんなメソッド演技をしていたんだね」、「笑っていたら突然胸が詰まった。アルゲインからユン・ギョンホ、コン・ミンジョンの狂気じみた生活演技にクスクス笑っていたら、いつの間にか自分も知らず知らずのうちに『メ』と呟いていた。我に返ると目尻に涙が」、「思ったより感動的で… 人の心を揺さぶるような切なさがあるヒューマンドラマだった…なんだか自分の人生を振り返るようになった気もする(涙)。それにユン・ギョンホは本当に私の笑いのツボを刺激する」、「イ・ドンフィの演技が良かったし、他の出演者たちも素晴らしかった。少し急ぎ足な結末で残念だった」、 「ポスターや予告編だけ見て、ただイ・ドンフィがイ・ドンフィらしく演じる軽いコメディだろうと思っていたが、ユーモア、風刺、現実への諦めが共存するウェルメイドなブラックコメディだった…俳優でなくてもK-サラリーマンとして共感できる部分も多く、考えさせられる映画だった」といった感想を残した。

