親の勧めが出場きっかけとなった伝統的なミスコンテストと、たった一度のテレビ出演を機に、人生の進路を大きく変えて韓国エンタメ界で活躍を続ける女優がいます。
高校時代に伝統あるミスコンテストでグランプリを獲得し、音楽業界での活動を経て、現在は実力派女優としてドラマ界で確固たる存在感を示しているリュ・ヒョヨンの華麗なる経歴に迫ります。
伝統ある美の祭典「ミス春香」での戴冠
2010年、光州(クァンジュ)崇一(スンイル)高等学校に在学中だったリュ・ヒョヨンは、「第80回全国春香選抜大会」に出場しました。この大会は韓国の伝統美を競う極めて歴史あるコンテストで、毎年国内外から多くの応募者が集まることで知られています。厳しい予選を勝ち抜いた32名のみが本選のステージに立つ中、リュ・ヒョヨンは圧倒的な美貌と気品を披露し、見事最高位である「春香真(グランプリ)」に選出されました。
当時、彼女は芸能活動を志していたわけではなく、韓国の難関大学である梨花(イファ)女子大学への進学を目指して受験勉強に励む普通の高校生でした。当時の将来の夢はキャビンアテンダント(客室乗務員)であり、現在の華やかな芸能生活とは異なる静かな未来を描いていました。
進学志望の平凡な受験生に訪れた「運命のテレビ出演」
コンテストでの受賞後、出演した地上波番組が彼女の運命を決定づけることとなりました。リュ・ヒョヨンは「ミス春香」の代表として、SBSの人気バラエティ番組『驚きの大会 スターキング』に出演し、韓国の伝統楽器であるカヤグム(伽倻琴)の演奏を披露。その凛とした佇まいと才能に目を留めたのが、当時のコアコンテンツメディア(現ポケットドルスタジオ)を率いていた金光洙(キム・グァンス)代表でした。金代表は彼女の潜在能力を瞬時に見抜き、その場で専属契約を申し出ました。
双子の妹リュ・ファヨンと共に踏み出した芸能界への一歩
事務所との契約をめぐる面談の中で、双子の妹であるリュ・ファヨン(後に人気ガールズグループ「T-ARA」に加入)と共にデビューするチャンスも生まれました。リュ・ヒョヨンは面談の席で妹を紹介し、「T-ARAのコンセプトに合うのではないか」と推薦しました。
事務所側がこの提案を快諾したことで、姉妹は揃って同じ事務所と専属契約を結ぶこととなりました。妹のリュ・ファヨンはT-ARAの新メンバーとして合流し、姉のリュ・ヒョヨンは2010年、男女混合グループ「男女共学(ナムニョゴンハク)」のメンバーとして歌謡界にデビューしました。その後、女性メンバーのみで構成されたユニット「5dolls(ファイブドールズ)」としても活動し、ステージでその高いビジュアルとパフォーマンス力を発揮しました。
歌手から女優へ転身、確かな演技力で築くキャリア
音楽活動を通じて経験を積んだリュ・ヒョヨンは、2012年のKBS2ドラマ『ゆれながら咲く花(学校2013)』への出演をきっかけに、本格的に女優へと転身します。同作では義理堅くサバサバとした女子高生イ・ガンジュ役を好演し、安定した演技力で業界内外から高い評価を得ました。
以降は女優業に専念し、『12年ぶりの再会~山蒜(ダルレ)スープ~』『家族の秘密』『黄金のポケット』『不滅の恋人』といった多様なジャンルのドラマに出演。一時期は「チョン・ウヨン」という芸名を使用し、MBCドラマ『ごはんだよ~被写体の食卓~』で主演を務めるなど、現代劇から時代劇まで幅広くこなす実力派としての地位を確立しました。

高校時代、キャビンアテンダントを夢見ていた少女は、偶然のコンテスト出場とたった一度のテレビ出演によって、華やかなエンターテインメントの世界へと導かれました。アイドル歌手としての活動を経て、現在は一歩一歩着実に女優としての実績を積み重ねています。彼女が魅せるこれからのさらなる飛躍に、多くの期待が寄せられています。


