
サンフランシスコが漂流している。23日時点で31勝46敗、勝率.403という無残な成績だけが問題ではない。新人監督トニー・ビテロのリーダーシップが崩壊しつつある。船が沈みかけているというのに、今の選手団とコーチ陣を編成したバスター・ポージー社長の役割もまた、見えてこない。
ビテロ監督は22日、前代未聞の「抗命」を経験した。マイアミでの遠征試合、1-2とリードを許した9回のことだった。ビテロ監督は先頭打者として出塁に成功したラファエル・デバースを代走と交代させようとした。極めて当然の選択だった。しかし、デバースが交代を拒否し、強い不満を露わにした。やむを得ず交代してダグアウトに戻ったデバースは、彼を励まそうとしたコーチの手さえも背を向けて避けた。サンフランシスコのチーム内の規律が今、どのようなレベルにあるのかを示す一場面だった。
これだけではない。サンフランシスコは去る13日、性的マイノリティを支持するという意味を込めて「プライドナイト」イベントを開催した。虹色のロゴをあしらった帽子を被って試合に臨んだが、一部の選手がこれに反発した。ランドン・ルーフら一部の投手が、帽子のロゴの横に「虹は契約の象徴」という聖書の一節を書き込んだのだ。選手個人の政治的立場は当然異なり得る。しかし、球団主催のイベントに対して集団的かつ公然と反旗を翻したのは、また別の問題である。
サンフランシスコの地元紙「サンフランシスコ・クロニクル」は、デバースの交代拒否とプライドナイトへの反発事態を関連付け、「この二つの事件は、最悪のシーズンを送っているサンフランシスコが抱える同じ問題を示している。それは、リーダーシップの不在だ」と報じた。

バスター・ポージー・サンフランシスコ社長は昨年10月、ビテロ監督を新しい指揮官として選任した。大学野球界で最高の監督として名声が高かったが、プロでの経験は皆無だった。ポージー社長の破格の選択を巡り、ミルウォーキーのパット・マーフィー監督の成功事例を思い浮かべる者が多かった。同じく大学野球で経験を積んだマーフィー監督は、2024年にミルウォーキーの監督に就任するやいなや、2年連続で「最優秀監督賞」を受賞したからだ。
しかし、ビテロとマーフィーのケースは全く異なっていた。マーフィー監督は大学野球を離れ、メジャーリーグ(MLB)でもコーチとして長い経験を積んでいた。監督代行の経験もあり、ミルウォーキーのベンチコーチも8年間務めた。ミルウォーキーが若手や比較的無名の選手を主軸としているのに対し、サンフランシスコは新人監督がコントロールしにくい高額年俸者がひしめいていた。ビテロ監督が果たしてビッグリーグの選手たちを正しく掌握できるのかという懸念は、当時から出ていた。
ファンからの非難がビテロ監督に集中している。同時に、ポージー社長もまた今シーズンの失敗から自由ではいられないという批判が続いている。「サンフランシスコ・クロニクル」は、「球団運営の最高責任者であるポージー社長は、今の状況を大きく問題視していないように見える。球団はビテロ監督が一人で非難を背負うままにしているようだ」と記した。その上で、「プライドナイトが球団の重要な伝統であり、ファンにとって大きな意味があることを誰が監督に説明したのか。デバースに対して、監督や同僚を公然と無視する行動は容認できないと誰が伝えたのか。責任は一体どこにあるのか」と批判のトーンを強めた。新人監督の立場はすでに大きく狭まっており、球団レジェンド出身の社長でさえどこにいるのか見えないという嘆きである。



