
2026年北中米ワールドカップは、単に試合数が増えただけの大会ではない。その金額規模自体がスポーツ史上最大となっている。
英メディア「ガーディアン」が1日に分析・報じたところによると、FIFAは今回のワールドカップを含む2023〜2026年の会計サイクルにおいて、総額130億ドル(約19兆ウォン)の収益を上げると予想されている。このうち約90億ドルが、今年のワールドカップ単独大会から発生する。これは事実上、スポーツ史上最大の単一イベント収益である。
比較対象である2024年パリ五輪の全体収益は約52億ドル水準だった。ワールドカップ一大会の経済規模が、オリンピック全体を大きく上回ったことになる。
なぜこれほどまでに拡大したのか。核心は「試合数の拡大」と「米国市場」の2点である。
今大会は参加国が32カ国から48カ国に増えた。試合数も64試合から104試合へと増加した。FIFAの立場からすれば、販売するコンテンツが62.5%増えたことになる。

コンテンツが増えれば、真っ先に拡大するのが放映権収益である。放映権はFIFAにとって最大の収益源だ。カタール大会で約34億ドルだった放送収益は、今大会でさらに増加する見通しである。北米や欧州の視聴者にとって、より良い時間帯に編成が可能になったことも価値上昇の要因となっている。
二つ目はチケットである。チケットやVIPチケットなどの収益予想額は約30億ドルに達する。カタール大会当時の約9億5000万ドルと比較すると、3倍以上に増えた。この背景には、米国式の「ダイナミック・プライシング(需要に応じた価格変動)」がある。FIFAはチケット価格を固定せず、需要に応じて引き上げている。決勝戦の最高額チケットは1万990ドル(約1622万ウォン)まで高騰した。一方で、60ドルのチケットも一部存在しており、価格差が極端に開いた構造となっている。
需要は十分だ。FIFAによると、現時点で約5億件のチケット申し込みがあった。全体の座席数は約700万席規模である。
スポンサー市場も過去最大だ。アディダス、コカ・コーラ、アラムコなどを含むグローバルスポンサー収益は27億ドルに達する。ライセンス収益も6億7000万ドル規模である。ガーディアンは「ここまで見るとワールドカップは完璧な成功モデルのように見えるが、肝心なのはその金が誰の手に渡るかだ」と伝えた。

FIFAは非営利組織であり、収益の大部分をサッカーの発展に再投資すると説明している。今回のサイクルの再投資額は約116億7000万ドルである。しかし構造を見ると、FIFAに収益が集中する現象が顕著だ。大会運営費用は総額76億ドルで、このうちワールドカップ運営費だけで38億ドルに上る。参加国への配分も増えた。FIFAは当初、総賞金額を7億2700万ドルと策定していたが、最近これを8億7100万ドルへと15%引き上げた。48の参加国は最低でも1250万ドル(約185億ウォン)を保証される。
問題はコストである。特に米国の税金問題が大きな変数となった。米国は当初、参加国協会に対して21%の連邦税を課す計画だった。選手個人の所得税率は最大37%まで適用される可能性があった。FIFAは土壇場の交渉で連邦税の免除を勝ち取ったものの、州税や地方税の問題は残っている。
結局、参加国ごとに税負担が異なる可能性がある。開催都市の不満も大きい。
FIFAは放映権、チケット、スポンサーシップ、さらには駐車料金に至るまで、収益の大部分を持っていく。その一方で、開催都市は治安、安全、交通費を負担しなければならない。代表的な例が米ニュージャージー州である。同州はワールドカップの交通運営費として4800万ドルの負担が見込まれている。これを解決するため、ニューヨーク・マンハッタンからメットライフ・スタジアムまでの往復交通費を150ドルに設定した。ボストンもスタジアムの安全費用負担をめぐり、FIFAと長期にわたって対立した。ファンフェスティバルの縮小も続いている。コスト負担が原因である。
FIFAは史上最大の収益を上げる。参加国は賞金を受け取るものの、運営費や税負担がある。開催都市は経済効果を期待するが、現実のコスト負担は大きい。ファンは高額なチケット代と交通費を負担しなければならない。収益は中央集中、コストは分散というのが、2026年ワールドカップのビジネス構造を最も端的に表す言葉である。

