制作費の52倍を稼ぎ出す大ヒット…評価は「最悪」という屈辱

2023年、世界中で最も愛されているキャラクターの一つである「くまのプーさん」が、私たちが知る姿とは全く異なる異様な姿でスクリーンに登場しました。映画『プー あくまのくまさん(原題:Winnie-the-Pooh: Blood and Honey)』は、A.A.ミルンの原作童話のキャラクターたちを、残酷なスラッシャー映画の主人公として再解釈した作品です。本作は、著作権の消滅という隙を突いて誕生した「ツイステッド・チャイルドフッド・ユニバース(Twisted Childhood Universe)」の幕開けを飾る作品として、制作段階から大きな話題を集めました。
私たちが知るプーはいない…童心破壊の極み、『プー あくまのくまさん』の正体
この映画は、大衆に馴染み深いディズニーの黄色いシャツを着たクマではなく、原作童話の設定をひねった独自の路線を歩みます。幼い頃のクリストファー・ロビンは、100エーカーの森でウサギ、フクロウ、イーヨー、ピグレット、そしてプーと共に友情を育みます。彼らは人間と動物が入り混じった奇妙な存在でしたが、ロビンは彼らと食べ物を分け合い、純粋な時間を過ごしていました。

悲劇は、ロビンが学業のために森を去ることから始まります。一人残されたプーと仲間たちは、自ら生き残らなければならない過酷な現実に直面します。厳しい冬と飢えの中で、彼らは次第に野獣へと変貌し、自分たちを捨てたロビンと人間に対して、歪んだ怒りと裏切りの感情を募らせていきます。
数年後、大人になったロビンが婚約者と共に思い出を求めて森に戻ってきたことで、恐怖は現実となります。かつての平穏はどこへやら、森は殺気に満ちた脅威の空間へと変貌していました。森の別荘を訪れた他のグループもまた、正体不明の存在たちの襲撃に巻き込まれ、プーとピグレットによる無慈悲な復讐が本格的に展開されます。
制作費52倍の大ヒット、評価は3%の惨敗
映画はいわゆる「童心破壊」マーケティングを通じて、商業的には予想を上回る興行成績を収めました。制作費が極めて低い超低予算映画であるにもかかわらず、ワールドワイドの興行収入は520万ドル(約7億6000万円)を記録しました。これは制作費の約52倍に達する収益であり、投資効率の面では驚異的な成功と言えます。

しかし、批評家の反応は冷酷を通り越して惨憺たるものです。公開直後、ロッテン・トマトの新鮮度指数は3%を記録し、「最低映画ランキング96位」に名を連ねました。観客スコアはそれより高い50%台を維持していますが、これは映画の完成度というよりは、「プーが人を殺す」という素材の刺激性と斬新さに起因するスコアだという分析が支配的です。実際の観客の間では、撮影技法、俳優の演技、編集レベルが制作費を考慮しても落第点であるという評価が大半を占めています。

『プー あくまのくまさん』が特に低い評価を受けている理由は、出来の悪さだけではありません。くまのプーさんは、世界中の多くの人々に良いメッセージと安らぎを与えるヒーリングのアイコンでした。韓国でもプーを主人公にしたエッセイがベストセラーになるほど、キャラクターに対する愛着が深いファンが多いのです。

批評家たちは、本作が原作に対する理解や尊重を欠き、ひたすら有名なキャラクターを壊すことにのみ集中していると指摘しています。大衆の思い出を切り刻んだという不快感が、否定的な評価につながったのです。韓国のNAVER映画の評価も、10点満点中3.57点という極めて低い数値を記録しています。

実際に映画を鑑賞した観客からは、「根拠のないC級映画だ」、「演技が不自然すぎて、演技をツッコミどころとして楽しむレベル」、「お金を払って輸入したのか疑わしい」といった酷評が相次ぎました。

