
「タッチが多すぎる」。これは、ラ・リーガ第5節レアル・ソシエダ戦後のイ・ガンインに対するスペイン紙『マルカ』の評価である。アトレティコ・マドリードの象徴であったアントワーヌ・グリーズマンとの比較を通じ、イ・ガンインがチームの真の主力として定着するために乗り越えるべきハードルが浮き彫りとなっている。
出場時間の減少とチームの評価
イ・ガンインは14日に行われたレアル・ソシエダ戦に先発出場したものの、後半15分にコケと交代でピッチを退いた。直近のアスレティック・ビルバオ戦、リヴァプール戦でも同様に後半14分前後の交代が続いており、3試合連続でフル出場を果たせていない。開幕戦を除けば先発の座を維持しているものの、勝負どころでベンチに下がる状況が定着している点は注視が必要だ。

プレースタイルの両刃の剣
『マルカ』は、彼の卓越したテクニックが時に弱点として機能していると指摘する。低重心でボールをキープし、密集地帯でも技術で打開できる能力は彼の大きな長所だ。しかし、現代サッカーにおいてテンポが求められる場面でボールを持ちすぎる傾向があり、これが攻撃の停滞を招いているという。
かつて同ポジションで活躍したグリーズマンは、ワンタッチでのパス出しや簡潔なプレーで周囲を活かす術に長けていた。これに対し、イ・ガンインはボールを収めてから展開するスタイルであり、組織的な速攻を重視するディエゴ・シメオネ監督の戦術において、連携のテンポを崩す原因となっていると分析されている。

シメオネ監督の要求と今後の展望
シメオネ監督は試合後、「背を向けてボールを受ける場面で孤立しており、相手のプレスに封じ込められていた」とコメントした。相手守備陣もイ・ガンインのプレースタイルを分析しており、マンツーマンでの厳しいマークが機能不全を招いている。孤立した状況でのターンオーバーは、チームにとって致命的なリスクになり得る。
今後は、ボール保持の時間を最小限にし、グリーズマンのように周囲を活かす判断力の向上が求められるだろう。アトレティコの「7番」という背番号は、チームの顔であることを意味する。伝説的なプレーヤーの影を消し、新たな時代を築くために、イ・ガンインのさらなる進化が期待されている。



