日本、クマによる被害が過去最多 人身被害238人 死者13人

クマと人間が衝突する事故が急増しています。日本の環境省によると、2025年度(2025年4月~2026年3月)のクマによる人身被害は238人と集計されました。このうち死者は13人で、いずれも過去最多となりました。クマの出没件数も5万776件に達し、前年度の2.5倍に急増しています。
クマの出没地域も徐々に人々の日常生活へと入り込んでいます。住宅街をはじめ、学校や農耕地にまでクマが姿を現すようになり、日本各地で緊張感が高まっている状況です。17日に放送されるKBS 1TV「ドキュ・インサイト」では、「クマが老いた日本を襲う」編を通じて、日本で起きているクマと人間の衝突を照明します。
秋田県のある都心部。湊谷慶二さんは、突然現れたツキノワグマに追いかけられて転倒し、顔を集中的に攻撃されました。右手で防ごうとしましたが、結局頭蓋骨が見えるほどの深い傷を負いました。彼を襲ったクマは、この日女子高生や高齢者など計5人を次々と襲撃しました。

同様の緊張感は日本各地の日常に広がっています。別の地域では、クマの出没により学生たちが登校できず、オンライン授業を受けました。人とクマが遭遇する場所が山の中を超えて生活圏の近くまで広がったのです。クマはなぜこれほどまでに人の近くまで降りてくるようになったのでしょうか。その背景をたどると、人が去った農村と放置された耕作地が姿を現します。
クマが降りてくる場所を追っていくと、人が去った痕跡が見えてきます。農業を放棄した田んぼにはミズバショウが育ってクマの餌となり、刈り取られなかったヤマグワには実がなります。かつて米が収穫されていた場所が、クマの餌場となりました。里の食べ物に慣れたクマは、次第に人々の生活圏に依存するようになります。母親が捕獲された後、村に一人残された子グマは、野生で生きる方法も人を避ける方法も十分に学べないまま育ちます。いわゆる「人里依存型クマ」です。
人と野生の境界を守ってきた人々も減っています。日本の農業従事者は1960年の1175万人から2025年には103万6千人へと約90%減少しました。残っている農業従事者の約70%が65歳以上です。耕作放棄地は草むらや森へと変わり、山と村の間の緩衝地帯は徐々に消滅しています。

クマを管理してきた猟師も減っています。400年間クマ狩りの伝統を受け継いできた秋田県の「マタギ」の村でも、猟師はかつての200人から30人台にまで減少しました。人口減少により、クマの問題を解決できる人がいなくなっている状況です。
人との衝突を避けるために、無条件に追い出すことだけが答えなのでしょうか。日本各地では、クマを捕獲して人々の生活圏を守る一方で、野生の存在を認め、適正な距離を維持しようとする方法も模索されています。クマと最も近い場所で生きてきた人々もまた、捕獲と追悼、観察と共存を通じて、それぞれの距離感を作り上げています。制作陣は10年前に惨事が起きた十和利山(死者4人)などの現場を直接訪れ、クマを近接撮影し、野生が都市に降りてきて人を傷つけるようになった背景を集中取材しました。
少子高齢化と地方消滅を経験している韓国にとっても、この変化は他人事ではありません。人が去った場所を野生が埋める時代、私たちは野生とどのような距離を保って生きていくべきでしょうか。クマと人間、新たな共存の法則が必要な時です。
人里近くまで現れるクマの脅威に、住民の方々の不安は計り知れません。過疎化や高齢化という共通の課題を抱える中で、野生動物との適切な距離をどう保つべきか、私たちも真剣に考えるべき時期に来ているようです。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、一日も早い平穏な日常の回復を願っております。

