
フランスのプロサッカークラブ、ル・マンFCが破産のどん底から立ち直り、1部リーグ復帰を目前にしている。
英BBCは9日、「ル・マンFCはわずか13年前には6部リーグまで転落していたチームから、フランスのトップリーグ昇格まであと一歩のところまで登り詰めた」と報じた。
ル・マンFCは2010年にはフランス1部リーグで戦っていたが、2013年に財政破綻により破産し、6部リーグまで降格した。クラブの存続自体が危ぶまれる状況だった。その後、2016年にティエリー・ゴメス会長が就任して再建作業が始まり、昨年には2部リーグへの復帰を果たした。
決定的な転換点は、新たな投資家の参入だった。ブラジルの投資グループ「アウトフィールド」がクラブの経営権を取得し、プロジェクトの規模が拡大した。アウトフィールドは、ブラジルの名門コリチーバを運営した経験を活かし、欧州市場進出の拠点としてル・マンを選んだ。世界的なテニススターのノバク・ジョコビッチ、元F1ドライバーのフェリペ・マッサやケビン・マグヌッセン、さらにはスペインの名門レアル・マドリードとベルギー代表のGKティボー・クルトゥワまでが投資に参加した。
BBCによると、クルトゥワはル・マンのプロジェクトの方向性と成長戦略に共感し、自ら投資家に連絡を取って合流したという。
ル・マンはフランス西部の都市ル・マンを本拠地とするクラブだ。ル・マンは世界最高峰の耐久レース「ル・マン24時間レース」の開催地として有名であり、クラブのホームスタジアムもこのサーキット内に位置している。投資家たちは、このユニークな都市のアイデンティティをクラブのブランド価値として活用している。
ル・マンの核心戦略は、スター選手の獲得ではなくユース育成にある。破産過程で閉鎖されていたユースアカデミーを、今年7月に再開する予定だ。ティエリー・ゴメス会長はBBCのインタビューで「今すぐ巨額を投じて選手を買う計画はない」とし、「24歳のキリアン・エムバペを連れてくることは不可能だが、未来のエムバペを14歳、15歳、16歳の時に発掘することは可能だ」と語った。
ル・マンには過去にもスターを育てた実績がある。コートジボワールのサッカー界のレジェンド、ディディエ・ドログバやジェルヴィーニョがル・マンを経て成長した。
現在、ル・マンはパトリック・ヴィエラ監督体制のもと、フランス2部リーグで2位につけている。シーズン最終戦でバスティアに勝利すれば、1部リーグ昇格が確定する。昨年の昇格に続き、2年連続の昇格というドラマを実現できるか注目される。

