
突然の雷雨により試合が長時間中断されるハプニングがあったものの、キリアン・エムバペ(パリ・サンジェルマン)の「キラー本能」を止めることはできなかった。エムバペが2試合連続となるマルチゴールを爆発させたフランスが、イラクを完破し32強進出を確定させた。
フランスは23日、米ペンシルベニア州フィラデルフィアのフィラデルフィア・スタジアムで行われたイラクとの2026 FIFAワールドカップ北中米大会グループステージI組第2戦で、3-0の完勝を収めた。
先にセネガルとの第1戦で3-1と勝利していたフランスは、グループステージ2連勝を飾り、ノルウェーとの最終戦の結果に関わらず32強進出を確定させた。
この日の試合の焦点は、間違いなくエムバペに当てられていた。先に行われたアルゼンチン対オーストリア戦で、リオネル・メッシ(インテル・マイアミ)がマルチゴールを決め、ワールドカップ最多得点記録を更新すると同時に5ゴールで得点ランキング首位を独走する中、エムバペの足元に注がれる視線は計り知れないものがあった。

雨が降りしきる中で始まった試合は、フランスが一方的に主導権を握った。そんな中、エムバペが前半14分に先制ゴールを決め、試合の主導権を握った。ペナルティエリアの外側右から左足で巻いたシュートが、そのままイラクのゴールネットに突き刺さった。
その後、雨脚が強まり攻撃の組み立てに苦労したフランスは、前半を1-0で終えた。そして試合が一時中断された。豪雨や雷雨などの悪天候が予報されていたためで、FIFAの規定によると、スタジアム半径約12.9km以内で雷雨が感知された場合、試合を中断し観客席を空けなければならない。
当初、ハーフタイムの15分に15分を追加する程度と予想されていた中断時間は次第に長引き、結局予定より約2時間経過した午前8時50分頃に後半戦が開始された。
予想以上に長くなった中断で体が冷え切る可能性もあったが、エムバペのゴール感覚は健在だった。エムバペは後半9分、イラク守備陣の信じられないパスミスを見逃さず、無人のゴールにそのままシュートを流し込みマルチゴールを完成させた。このゴールで今大会4得点目としたエムバペは、メッシを1点差で猛追した。また、自身のワールドカップ通算得点を16ゴールに伸ばし、18ゴールのメッシに2点差まで迫った。エムバペはその後も追加ゴールのチャンスを何度も掴んだが、数度のシュートがわずかに枠を外れ、惜しくもハットトリック達成はならなかった。
フランスは後半21分、イラクの守備の裏を突いたウスマン・デンベレ(パリ・サンジェルマン)が、マイケル・オリーズ(バイエルン・ミュンヘン)のパスを受けて追加点を挙げ、勝利を決定づけた。



