
2026北中米ワールドカップのグループリーグ敗退という余波が、韓国サッカー界を飲み込んでいる。大韓サッカー協会の鄭夢奎(チョン・モンギュ)会長が大会開幕前に今大会限りでの辞任の意向を表明したのに続き、サッカー韓国代表の洪明甫監督も29日、成績不振の責任を取って自ら辞任した。韓国サッカー界は一晩で、行政と現場を率いる二人のトップを失った。こうした中、警察までもが洪明甫監督の選任過程に関する告発事件について、捜査を加速させる方針を明らかにした。来年1月のアジアカップ開幕までに、協会と代表チームがシステムを再整備し、再建に向けた青写真を描けるのか、注目が集まっている。
ワールドカップの失敗を収拾し、新たなスタートを切らなければならない大韓サッカー協会は、リーダーシップの空白という事態に直面した。洪監督はこの日、メキシコのグアダラハラにある代表チームのベースキャンプで行われた記者会見で、「すべての責任は監督である私にある」と述べ、辞任を発表した。
協会が直ちに解決すべき課題は山積みだ。最も急がれるのは次期会長の選出と代表チーム監督の選任である。しかし、トップの人事だけで終わる問題ではない。今回のワールドカップ失敗の原因を客観的に分析し、代表チームの運営システムや技術委員会の機能、選手育成体系に至るまで、全般的な見直しが不可欠である。

外部環境も厳しい。李在明大統領は前日、自身のSNSを通じて「能力よりも身内びいきを重視し、無能な人物を指揮官に選べば、結果は火を見るより明らかだ」と述べ、代表チームの運営とサッカー協会を強く批判した。続いて文化体育観光部に対し、原因分析と体育行政の改革案策定を指示した。政府レベルでの診断が始まる中、警察の捜査も加速する見通しだ。ソウル警察庁はこの日、洪明甫監督の選任過程に関連して受理された8件の告発事件について、「必要な捜査を積極的に進める」と明らかにした。警察は鄭夢奎会長の不当介入疑惑や、李林生(イ・イムセン)技術総括理事の選任過程などを注視している。文化体育観光部の監査や行政訴訟がある程度一段落したことで、本格的な捜査に乗り出す条件も整った。
協会としては、新指導部が発足する前から政府の調査と警察の捜査を同時に受けつつ、ワールドカップ後の体制を立て直さなければならないという難題を抱えることになった。
時間はあまりない。代表チームはわずか6ヶ月後にサウジアラビアで開催されるアジアサッカー連盟(AFC)アジアカップに出場する。新監督を選任し、コーチ陣を構成した上で選手団を再整備する時間は、実質的に半年もない。

さらに、監督の選任過程は今回のワールドカップ失敗の出発点であると指摘されている。同じ過ちを繰り返さないためには、透明な選任手続きと技術委員会の独立性確保、そして協会のガバナンス改善までを同時に議論すべきだという声が高まっている。
韓国サッカー界は、前例のない「同時多発的な再建プロジェクト」を始めなければならない非常事態に直面している。


