

レアル・マドリードが1億2500万ユーロ(約1957億ウォン)もの巨額を投じて獲得した超大物ルーキーが、シーズン序盤、期待を大きく下回る出場時間にとどまっている。これほどの移籍金を費やして迎え入れたスター候補だけに、ファンの間では疑問と苛立ちの声が高まっている。
しかし、ヤン・ディオマンデの極端に短い出場時間は、単なる選手個人のパフォーマンス評価によるものではないという分析が浮上している。レアル・マドリードを率いるジョゼ・モウリーニョ監督が、19歳の若き才能にかかる過度なメディアの重圧を軽減し、慎重かつ段階的にチームに適応させようとする「愛のムチ」であるという見方だ。
レアル・マドリードは先月6日、ディオマンデの獲得を公式発表した。RBライプツィヒから引き抜くにあたり、基本移籍金として1億2500万ユーロ(約1954億ウォン)を支払い、さらにオプション条項の1500万ユーロ(約234億ウォン)を含めると総額は1億4000万ユーロ(約2188億ウォン)を超える破格の条件と報じられている。ディオマンデは、レアル・マドリードの歴史を塗り替える最高額補強の一人となった。
ディオマンデは、その巨額の移籍金が「決して高すぎない」ことを証明するポテンシャルを兼ね備えた逸材だ。
2025-2026シーズン、ライプツィヒではブンデスリーガで33試合に出場し、12ゴール8アシストという衝撃的な数字を叩き出した。19歳という若さでリーグ戦20もの攻撃ポイントを積み上げ、見事にブンデスリーガの「ルーキー・オブ・ザ・シーズン」に輝いている。
さらに、2026年の北中米ワールドカップでもコートジボワール代表の主力として4試合に出場。19歳で世界最高の舞台を経験し、自身の市場価値をさらに引き上げた。

しかし、世界最高のクラブ、レアル・マドリードに合流してからの景色は一変した。
2026-2027シーズンのラ・リーガが開幕したが、ディオマンデの出場時間はエスパニョール戦で25分、レアル・ソシエダ戦で6分、マラガ戦で26分という断片的なものに留まっている。いまだに一度も先発メンバーに名を連ねていない。
約2000億ウォン近い資金を投じた選手がベンチを温める現状に、ファンが疑念を抱くのは当然のことだ。昨シーズン、ドイツで爆発的な決定力を見せつけただけに、レアルでも即戦力としてトップチームの座を勝ち取るだろうというファンの期待が大きかっただけに、なおさらだ。

だが、モウリーニョ監督は決して急ぐつもりはないようだ。
スペイン紙『アス』は、モウリーニョ監督がディオマンデに対して非常に慎重かつ保護的なアプローチをとっていると報じている。外部のメディアや熱狂的なファンからの巨大な重圧から19歳の才能を守り、レアル・マドリード特有の戦術やプレー基準に少しずつ順応させていくために、意図的に出場時間を制限しているという説明だ。
特筆すべきは、モウリーニョ監督がディオマンデの起用を優先するあまり、既存選手たちのモチベーションを削ぐことを避けている点だ。現在レアルには、アルダ・ギュレルやブラヒム・ディアスなど、攻撃的MFのポジションでしのぎを削るライバルたちがひしめいている。モウリーニョ監督は、移籍金や知名度だけで序列を決めるのではなく、公正な競争とチーム内のバランスを維持する姿勢を貫いていると分析できる。

ディオマンデ自身も、デビュー直後から過度な要求に晒されるよりは、新しい環境に馴染む時間が必要だろう。わずか1年前まではレガネスでプロの産声を上げたばかりの選手が、ライプツィヒでの飛躍を経て、世界最高の銀河系軍団のユニフォームを着ているのだ。クラブ側としても、19歳に一足飛びの結果を求めるのではなく、長期的なプロジェクトとして成長を見守る姿勢だと言える。
実際、ディオマンデは現在まで出場した3試合すべてで途中出場を果たしている。出場時間が少ないからといって、クラブが彼の才能を見限ったと考えるのは早計だ。むしろ、モウリーニョ監督が超高額移籍金が生んだ過大な期待という「毒」から選手を守り、じっくりとレギュラー争いの中心へと引き入れようとしている、緻密な教育の過程と捉えるべきだろう。
レアル・マドリードが1億2500万ユーロを投じた19歳のウィンガー、ディオマンデ。シーズン序盤、彼の出場時間はファンの期待に届いていない。しかし、モウリーニョ監督の緻密なマスタープラン通りであれば、今は数字や結果よりも、真のレアルの一員となるための「適応期間」が何よりも重要なのかもしれない。


