
最新技術「トラジェクト・アーク」導入の狙い
福岡ソフトバンクホークスの正木智也外野手(26)が、日本シリーズに向けた異例の準備を進めている。24日から横浜スタジアムで開幕する横浜DeNAベイスターズとの決戦を控え、チームは最新の仮想投球マシン「トラジェクト・アーク」を導入した。
この機器は投手の投球軌道を極めて高精度に再現できる最新鋭のマシンであり、ソフトバンクは移動前の2日間を投球シミュレーションに充てた。正木はこのマシンを使用し、「先発登板が予想される投手たちの球を打ち、軌道を徹底的に確認した」と語っている。DeNAのエースである東克樹投手らの球種や変化のクセを事前に脳と体に叩き込むことで、打席での対応力を高める狙いだ。
過去の悔しさを糧に「今年こそ」の決意
正木にとって日本シリーズは、雪辱の舞台となる。2022年の日本シリーズでは2試合に先発出場したものの6打数無安打に終わり、昨年の阪神タイガース戦でも代打で2打席に立ったが安打は記録できなかった。日本シリーズ通算8打数無安打という現状に対し、本人は「2年前や昨年とは明らかに状態が違う」と確信を口にする。
2024年シーズン、正木はレギュラーシーズンで28本塁打を放ち、初の規定打席到達を果たすなど飛躍を遂げた。クライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージでも全3試合に1番打者として出場し、毎試合安打と打点を記録するなど勝負強さを発揮している。「練習でも良い感触を得られている。自信を持って果敢に振り抜きたい」という言葉通り、心身ともに充実した状態で大一番に臨む。
縁の深い横浜スタジアムでの躍動に期待
横浜スタジアムは、正木にとって馴染みの深い場所でもある。慶應義塾高校時代からこのスタジアムでプレーしており、プロ入り後も交流戦を通じて好成績を残している。今シーズンの交流戦では3試合に出場し、打率.308、1本塁打、2打点という結果を残した。
日本野球界において、CSや日本シリーズといった短期決戦は、選手個々のコンディション調整とともに、相手投手の「映像」や「軌道」への適応が勝敗を大きく左右する。韓国のプロ野球事情でもテクノロジーを活用した科学的分析は一般化しており、正木のような若手主力打者が最新機器で準備を整える姿勢は、チームにとって大きなアドバンテージとなるだろう。正木は日本シリーズ初安打を皮切りに、ソフトバンク打線の先鋒としてチームを勝利に導く役割が期待されている。


