
長年にわたり韓国の国民的俳優として親しまれてきた全元珠(チョン・ウォンジュ)さんが、認知症の前段階である軽度認知障害(MCI)と診断された事実を公表しました。
記憶の変容と向き合う決意
全さんは自身の症状について、「最近では人の顔をすぐに認識できなくなったり、記憶力が徐々に低下している」と率直に打ち明けました。続けて、「これまでの人生や、支えてくれた大切な人々のことを忘れてしまうのではないかという強い不安と恐怖を感じています。だからこそ、今の自分を記録し、今持っている記憶を深く心に刻んでおきたいと考えました」と、番組出演を決めた背景を語りました。

31日に初回放送を迎えるMBNの音楽バラエティ番組『アンフォゲッタブル・デュエット2』では、87歳の全さんが旧友たちと共に歩む特別な旅が描かれます。放送に先立ち公開された映像では、番組の象徴である「メモリーブス」に乗車し、思い出の写真を見つめて微笑む全さんの姿が収められました。一時的に記憶が途切れる場面があるものの、周囲のサポートを受けて当時の記憶を取り戻し、晴れやかな笑顔を見せる姿が視聴者に深い感動を与えています。
旧友との絆とサプライズ
番組では、55年来の親交がある俳優の金亨子(キム・ヒョンジャ)さんと共にステージへ上がり、感動的なデュエットを披露する予定です。また、「メモリーシンガー」として歌手の李茂松(イ・ムソン)さんがサプライズ登場します。李さんは、ドラマ『大棗木に恋が掛かったね』の撮影期間中、自身の受賞を祝うために全さんが駆けつけてくれたという心温まるエピソードを披露し、二人の特別な縁が明かされることになります。

困難の中でも輝く人生の情熱
この日の放送では、軽度認知障害という困難な現実を前にしながらも、「全元珠はまだ死んでいない!ここからが始まりだ!」と力強く宣言する全さんの姿が映し出されます。健康維持のために日々の運動を欠かさず、歌を楽しみながら、母校の淑明女子大学を訪れて過去の記憶の断片を辿るなど、前向きに生きる日常が紹介されます。

国民的俳優としての歩みと願い
声優としてキャリアをスタートさせ、30年もの長い無名時代を乗り越えて国民的俳優の座に上り詰めた全さん。今回の番組では、生涯を通して娘のために献身してきた母親としての顔や、長年の夢であった歌手としての挑戦など、視聴者に強いメッセージを届ける予定です。
MBNの『アンフォゲッタブル・デュエット2』は、認知症により記憶を失いつつある人々と共に「人生の歌」を奏でる音楽バラエティ番組です。初回は31日(土)午後9時20分から放送されます。


