人気女優チェ・ガンヒの献身的な決断と「善意の嘘」

韓国で俳優として活躍するチェ・ガンヒが、かつて母親に「友人と旅行に出かける」と告げ、実際には骨髄(造血幹細胞)提供のために病院へ入院していたというエピソードが再び注目を集めています。家族の心配を和らげるために選んだ彼女の「善意の嘘」は、多くの人々に感銘を与えています。
チェ・ガンヒは1999年に造血幹細胞提供の登録を行い、2007年に遺伝子型が一致する患者が見つかったとの連絡を受けました。これは、韓国の芸能人として初の造血幹細胞提供という事例でした。
過酷な提供手続きと家族への配慮

当時、支援を求めていたのは白血病を患う兄弟でした。提供の経緯について彼女は、「弟は父親と適合しましたが、兄には適合者がおらず非常に危険な状態でした」と振り返っています。造血幹細胞の提供は、全身麻酔や長時間の採血を伴う身体的負担の大きな処置です。
母親が受けるであろう過度な心配を避けるため、彼女は事実を隠したまま「数日間の旅行」という名目で入院。3日間にわたる手続きを一人で遂行しました。韓国の家族文化において、親は子の身体的な痛みに対して非常に敏感です。彼女の嘘は、親を不安にさせたくないという深い家族愛に基づくものでした。
善行が公になった経緯と広がる感動
この極秘の善行が公になったのは、親しい同業者によるお見舞いがきっかけでした。コメディアンのソン・ウンイやキム・スクが病院を訪れ、その様子をSNSに投稿したことで、メディアを通じて世間に広く知られることとなりました。
チェ・ガンヒは当時の心境について、「隠し通すつもりでしたが、キム・スクのSNS投稿で母親にもバレてしまいました」と明かしつつ、「幸いにも提供後の体調は良好で、後遺症もなく、患者さんの力になれたことが何よりの喜びでした」と語っています。このエピソードは、彼女の誠実な人間性を象徴する伝説として語り継がれています。
継続的な慈善活動と現在の活動
チェ・ガンヒの献身は骨髄提供だけにとどまりません。定期的な献血を継続し、韓国赤十字社から「献血功労章 銀章」を授与されているほか、長年にわたって所属事務所も把握していなかった約5億ウォンの寄付を社会的弱者やシングルマザーへ行ってきたことも判明しています。演技活動の空白期間には家政婦や食器洗いのアルバイトを経験するなど、等身大の生活を送りながらも、現在は舞台を中心に精力的に活動しています。



