
リオネル・メッシ(39・インテル・マイアミ)が先を行けば、キリアン・エムバペ(28・レアル・マドリード)が追いかけるというスリリングな得点王争いは、2026北中米ワールドカップを熱く盛り上げる要素となっている。
サッカー選手としては還暦に近いメッシが依然として最高のパフォーマンスを見せているが、エムバペも猛烈な追撃を見せており、ワールドカップの歴史が連日塗り替えられている。興味深いのは、その過程でサッカーファンたちも懐を温めているという事実だ。
フランスは5日、米ペンシルベニア州フィラデルフィア・スタジアムで行われた北中米ワールドカップ決勝トーナメント1回戦で、エムバペのペナルティキック(PK)による決勝ゴールを守り抜き、パラグアイを1-0で下した。
これによりフランスは、「アフリカの旋風」の中心にいるモロッコと準々決勝進出をかけて争うことになった。
この日、フランスはパラグアイの決死の守備に苦戦したが、デジレ・ドゥエの感覚的なプレーで突破口を開いた。後半20分、ドゥエがペナルティエリアを突破する過程で得たファウルを、エムバペが冷静に沈めた。これはエムバペにとってワールドカップ通算19ゴール目であり、今大会7ゴール目となった。
エムバペはこの日の得点で、メッシが一歩リードしていた得点王争いで同点に並んだ。また、メッシが保持するワールドカップ最多得点記録(20ゴール)にも1ゴール差まで迫った。

メッシとエムバペの得点争いは、今大会で最も注目されている要素だ。もともとワールドカップ最多得点記録はドイツのミロスラフ・クローゼ(15ゴール)だった。メッシとエムバペはそれぞれ13ゴールと12ゴールで記録更新が期待されていたが、大会が半分も過ぎないうちに主役が入れ替わった。メッシが7ゴールを挙げてワールドカップ史上初の20ゴールに到達し、前回大会の得点王であるエムバペも7ゴールを挙げて再び1ゴール差で追うという興味深い構図が生まれている。
爽快なゴールラッシュにファンの熱気も爆発している。単に素晴らしい試合に歓声を送るだけでなく、お金まで稼いでいるのだ。スポーツベッティングが合法な米国や英国などで、メッシとエムバペの得点に賭けていたファンたちの話だ。
バンク・オブ・アメリカ(BofA)の分析によると、米国のスポーツベッティング企業「ドラフトキングス」は、今大会のグループリーグで最大5000万ドル(約771億円)の損失を出したと推定されている。先月22日、メッシ(ヨルダン戦)、エムバペ(イラク戦)、アーリング・ハーランド(セネガル戦)が全員2ゴールずつを叩き出した日、3選手全員がマルチゴールを決めると予想した複合ベッティング(パーレイ)を行ったファンたちが大きな利益を得た。
スーパースターたちの得点争いでファンが利益を得ている理由は、二つの側面から解釈できる。まず、今大会の公式球「トリオンダ」がゴールキーパーたちの悩みの種になっていることが挙げられる。わずか4枚のパネルで構成されたトリオンダは、特定の速度で空気抵抗が急激に減少する現象が発生するだけでなく、軌道の変化が激しい。攻撃手がより簡単にゴールを決められるようになったため、マルチゴールに賭けたファンも容易に利益を得ることができた。
スポーツベッティング企業がワールドカップを機により多くの顧客を集めるため、メッシやエムバペがゴールを決めると配当率を高く設定するキャンペーンを行ったことも、ファンを喜ばせる要因になったと評価されている。


