
再選支持撤回に至る背景
フランスサッカー連盟(FFF)は、国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長に対する次期会長選での再選支持を公式に撤回しました。FFFのフィリップ・ディアロ会長は、インファンティーノ氏の近年の行動がサッカー界全体のイメージと統合を損なっていると指摘しました。これまでは今年6月まで支持を表明していましたが、10月10日の執行委員会にて全会一致で撤回が決定されました。
不透明な意思決定への不信感
支持撤回の最大の要因は、FIFAがワールドカップ等の主要大会の持分20%を民間投資家へ売却しようとした計画です。この動きはUEFA(欧州サッカー連盟)をはじめとする各大陸連盟から大きな反発を招き、最終的に白紙撤回されました。ディアロ会長は、サッカー界の共同資産を巡る意思決定を一方的かつ不透明なプロセスで進めたインファンティーノ氏のガバナンス体制を厳しく批判しました。
ワールドカップ開催中の議論とガバナンスの問題
また、ワールドカップ開催期間中に発生した米国のフォラリン・バログン選手の出場停止処分を巡る対応も、不信感を募らせる一因となりました。ドナルド・トランプ大統領の介入に近い形で控訴手続きが変更されたことに、公平性の観点から疑念が投げかけられています。FFFは、FIFA創設メンバー国としての歴史的責任から、健全な運営方向への是正を強く求めていく方針です。
今後の展望と欧州の動向
フランスは今後、UEFAと連携し、インファンティーノ氏に対抗しうる対立候補の擁立や、FIFAの抜本的なガバナンス改革を目指す議論を加速させる見込みです。特に、同様の売却計画に反対し解任されたケビン・ラムール元FIFA最高運営責任者(COO)らの知見を活かし、次期選挙に向けた対抗軸を形成する狙いがあります。次期FIFA会長選は2027年3月に予定されており、11月18日の候補登録締め切りに向けて欧州勢の動向が注目されます。現状ではインファンティーノ氏がアフリカや南米、オセアニアなど多くの加盟国の支持を背景に再選を固めつつあるとの見方もありますが、欧州の離反が今後の票読みを左右する可能性も否定できません。


