
サン・シーロでの鮮烈なハットトリック
堅固な守備組織を誇るインテル・ミラノを相手に、わずか22歳のストライカーがハットトリックという衝撃的な結果を残しました。14日、イタリア・ミラノのサン・シーロで行われたUEFAチャンピオンズリーグ・リーグフェーズ第2節、クラブ・ブルッヘのニコロ・トレソルディが放った3ゴールは、試合を4-3の勝利へと導きました。
トレソルディは前半29分のPKによる先制点を皮切りに、後半にはインテルのGKの隙を突いた追加点、そしてゴール前での冷静な反応で3点目を決め、自身のサン・シーロ初見参を完璧な形で飾りました。マン・オブ・ザ・マッチに選出された彼は、試合後に「クレイジーな夜であり、夢のようだった」と、その驚きを語っています。
イタリアからドイツへ、異色のキャリア形成
2004年8月20日、イタリアのカリアリで生まれたトレソルディは、ドイツ、イタリア、アルゼンチンの三重国籍を保持しています。元プロサッカー選手である父エマヌエーレの影響を受け、幼少期にはテニスの才能も見せていたという異色の経歴を持っています。イタリア時代にはACミランやユヴェントス、アタランタなど数々の名門クラブの入団テストを受けるもチャンスを掴めず、2017年に家族と共にドイツのハノーファーへ移住したことが、彼のキャリアの決定的な転機となりました。
ハノーファー96でプロデビューを果たした彼は、その後ベルギーのクラブ・ブルッヘへ移籍。昨シーズンにはジュピラー・プロ・リーグで得点王に輝き、チームのリーグ優勝の立役者となりました。今シーズンも公式戦11試合で9ゴールを挙げるなど、欧州の舞台でそのポテンシャルを遺憾なく発揮しています。
揺れる代表選択、ドイツとイタリアの狭間で
現在、トレソルディはドイツU-21代表としてキャプテンを務めるなど、27試合で16ゴールを記録し、歴代得点ランキングでも上位に食い込んでいます。しかし、A代表の選択については未だ決断を下していません。出生地であり幼少期の想い出が詰まったイタリアと、プロとしての成長の場を与えてくれたドイツ。双方の代表関係者との接触が報じられており、今後の動向に注目が集まっています。
興味深いことに、かつてACミランのファンとしてカカやフィリッポ・インザーギを憧れとして育った彼にとって、ミランの宿敵であるインテルの本拠地サン・シーロで歴史的な活躍を見せたことは、皮肉とも運命とも言えるドラマとなりました。


