
マンチェスター・ユナイテッドがイタリアのコモを相手に1-4で完敗し、公式戦7試合連続未勝利という深刻なスランプに陥っています。主将のブルーノ・フェルナンデスは試合後、チームのプレス戦術について公然と苦言を呈し、マイケル・キャリック監督もチームのパフォーマンスを「受け入れがたいレベル」と認めるなど、戦術やマネジメントをめぐる内部の混乱が露呈しています。
チャンピオンズリーグで露呈した守備の崩壊
マンチェスター・ユナイテッドは22日、イタリアのジュゼッペ・シニガリア・スタジアムで行われたUEFAチャンピオンズリーグのリーグフェーズ第3節において、コモに1-4で敗戦を喫しました。試合を通じてコモのニコ・パスが2ゴール1アシストと躍動し、タソス・ドゥビカスやヤコボ・ラモンも得点に加わるなど、マンチェスター・ユナイテッド守備陣は終始圧倒されました。後半アディショナルタイムにジョシュア・ザークツィーが1点を返しましたが、完封負けを免れるのが精一杯という惨状でした。
前半2分にハリー・マグワイアの対応からニコ・パスに先制ゴールを許すと、その後も後半にかけてコモの攻撃陣を止めることができず、組織的な守備の綻びが浮き彫りとなりました。

戦術批判とフェルナンデスの指摘
スカイスポーツの分析によると、マンチェスター・ユナイテッドはこの日、ボール非保持時の守備組織に大きな問題を抱えていました。コモに594本ものパスを許すなど、中盤での守備強度が極めて低い状態が続きました。これは2019年4月のバルセロナ戦以来、チャンピオンズリーグの舞台で対戦相手に許したパス本数としては異例の多さです。
試合後のインタビューでブルーノ・フェルナンデスは、「ボールに対して十分なプレスがかけられず、非保持時の動きも改善が必要だった」と語り、チームの守備戦術に踏み込んだ言及をしました。彼は「マンツーマンでプレスに行かず、後ろにスペースを残して相手のボール回しを待つのはコーチ陣の判断だが、相手に過度な自信を与えてしまった」と指摘し、リスクを負ってでも高い位置からプレスをかけるべきだったとの見解を示しました。
キャリック監督の責任論と今後の展望

キャリック監督は試合後、自身の責任について言及し「失望という言葉では足りない。チーム全体のパフォーマンスに対して責任を取るべきは私だ」と述べ、ファンに向けて謝罪しました。また、試合に必要な動機付けや強度が不足していた点も認め、チーム全体の精神的な脆さを課題に挙げました。
欧州のサッカーシーンにおいて、このような主将による戦術への公開批判は、クラブ内部での監督への信頼関係が揺らいでいるサインとして捉えられることが多く、今後の立て直しが急務となります。長年の名門としての重圧と、現在の戦術的な停滞が重なり、マンチェスター・ユナイテッドにとって今季最大の危機を迎えていると言えるでしょう。


