

球団創設から59年という長い歴史の中で、ミルウォーキー・ブルワーズが悲願のワールドシリーズ(WS)初優勝まであとアウト3つに迫っていた。しかし、タンパベイ・レイズが土壇場で見せた劇的な逆転ドラマにより、シリーズの決着は次戦へと持ち越されることとなった。
タンパベイが崖っぷちから初勝利
28日(日本時間)、米フロリダ州トロピカーナ・フィールドで行われたワールドシリーズ第4戦において、タンパベイ・レイズは2-3と敗色濃厚な延長12回裏の攻撃で見事な逆転劇を演じた。同点に追いついた後にサヨナラ打を放ち、4-3で勝利。3連敗でシリーズ敗退の危機に瀕していたタンパベイだが、この勝利によってシリーズを第5戦へとつないだ。
MLB公式データによると、ワールドシリーズで敗退の危機に直面したチームがサヨナラ勝ちを収めたのは史上16回目。特にスイープ(4連敗での敗退)の危機という絶体絶命の状況で延長戦を制したのは、1910年のシカゴ・カブス以来の快挙となった。
一進一退の攻防と両チームの奮闘
試合は序盤から激しい展開を見せた。タンパベイが2回裏にチャンドラー・シンプソンの二塁打で先制すれば、ミルウォーキーも4回表にクーパー・プラットの長打で応戦し、同点に追いつく。ミルウォーキーの三塁手デビッド・ハミルトンの送球ミスが絡み、タンパベイが再びリードを奪う場面もあったが、ハミルトン自身がそのミスを帳消しにするソロ本塁打を放ち、再び試合を振り出しに戻した。
延長12回に明暗を分けた守備のミス
延長12回、ミルウォーキーはプラットのソロ本塁打で再び勝ち越しに成功する。この時点でプラットは4安打と大暴れを見せていた。ミルウォーキーの救援投手アーロン・アシュビーは、9回から2.1イニングを無失点に抑え、ポストシーズン開幕後の連続無失点記録を18イニングまで伸ばす大記録を樹立していた。
しかし、勝利を目前にした12回裏、ミルウォーキーの守備陣に綻びが生じる。先頭打者への送球ミスをきっかけにタンパベイの集中打を許し、試合は急展開。最後はベン・ウィリアムソンが前進守備の頭を越える安打を放ち、タンパベイが奇跡的なサヨナラ勝利を飾った。
第5戦に向けた今後の展望
この敗戦により、ミルウォーキーは球団初のWS制覇および単一ポストシーズンにおける最多9連勝の記録達成がお預けとなった。29日に行われる第5戦で、ミルウォーキーが悲願を達成するのか、あるいは勢いに乗ったタンパベイがさらなる反撃を見せるのか、全米の注目が集まっている。


