
ロベルト・モレノ監督率いる韓国代表に初招集された厳智星(オム・ジソン、24)が、2026年愛知・名古屋アジア大会での金メダル獲得という実績を引っ提げ、所属先でも好調を維持しています。11月の国際Aマッチ期間を控え、代表チームのサイドにおけるポジション争いに新たな風を吹き込む存在として注目が集まっています。
イングランド2部で際立つ創造性
厳智星は11月1日に行われたブラックバーン・ローヴァーズとのイングランド・チャンピオンシップ(2部)の一戦において、今季自身3つ目のアシストを記録し、スウォンジー・シティの4-0という快勝に大きく貢献しました。
特筆すべきは、チームが3-0とリードしていた後半14分の場面です。厳智星は同僚からのパスに対し、ゴールを背にした状態からトラップせずに絶妙なスルーを選択。相手守備陣の虚を突いたボールは、背後から走り込んだロス・スチュワートに渡り、そのまま左足でネットを揺らしました。この状況判断と感覚的なプレーは、彼が欧州の舞台で確かな成長を遂げていることを証明しました。

欧州進出から飛躍のシーズンへ
厳智星は今季、チャンピオンシップで10試合に出場し、2ゴール3アシストを記録しています。2024年のスウォンジー加入以来、最も速いペースで攻撃ポイントを積み上げており、昨シーズンまでの数字と比較しても飛躍的な成長が見て取れます。
欧州挑戦初年度の2024-2025シーズンはリーグ戦37試合で3ゴール2アシスト、昨シーズンは44試合で2ゴール5アシストという結果でした。出場時間は着実に増えていたものの、攻撃のスタッツが課題となっていましたが、今シーズンはわずか10試合で5ポイントを記録。2試合に1回の割合で得点に絡む効率の良さを発揮しています。

アジア大会での栄光と代表チームへの挑戦
彼を語る上で欠かせないのが、ワイルドカードとして参戦したアジア大会での活躍です。大会全体で4ゴール4アシストを記録し、特に初戦のカタール戦でのハットトリック、そして日本との決勝戦で見せた決勝ゴールは、韓国の大会4連覇を決定づける大きな仕事となりました。この活躍がモレノ監督の目に留まり、今回の初招集へと繋がった形です。
代表チームの新たなサイドの選択肢
モレノ監督は、以前からアジア大会のメンバーを注視し、新たな戦力を試す可能性を示唆していました。代表チームの課題とされるサイドからの攻撃展開において、厳智星の持ち味である「スピード」と「積極的な突破能力」は、戦術的なピースとして最適と見られています。
今回はキム・ミンス(レンジャーズ)がリストから外れた一方で、ソン・ミンギュ(ナシオナル)、ファン・ヒチャン(シャルケ04)、チョン・ウヨン(ウニオン・ベルリン)といった強力なライバルとの競争が待ち受けています。アジア大会で見せた勝負強さが、A代表の厳しい環境でいかに発揮されるか、今後の活躍が期待されます。


