
初戦とは異なり、緊迫した勝負が続いた。このような状況で勝敗を分けたのは、またしても「サッカーの神」リオネル・メッシ(インテル・マイアミ)だった。メッシがワールドカップの歴史に新たな1ページを刻み、アルゼンチンを再び勝利へと導いた。
アルゼンチンは23日、米テキサス州アーリントンのダラス・スタジアムで行われたオーストリアとの2026 FIFA北中米ワールドカップ・グループステージJ組第2戦で、2試合連続のマルチゴールを爆発させたメッシの活躍により2-0で勝利した。
アルジェリアとの初戦に3-0で完勝し、好スタートを切ったアルゼンチンは、第2戦ではオーストリア相手にやや苦戦したものの、最終的に勝利を収め、2勝(勝ち点6)でベスト32進出を確定させた。
今大会は各組3位の12チームのうち、上位8チームにもベスト32へのチケットが与えられる。ヨルダンがこの日アルジェリアを下し、アルゼンチンとの最終戦にも勝利し、さらにオーストリアがアルジェリアに勝った場合、アルゼンチン、ヨルダン、オーストリアが2勝1敗で並び、当該チーム間の成績を考慮する必要がある。しかし、仮にアルゼンチンが3位に転落したとしても、最低でも勝ち点6を確保しているため、3位チームの上位8チームに入ることが早々に確定している。
一方、初戦でヨルダンを破ったオーストリアは、アルゼンチンの壁を越えられず1勝1敗(勝ち点3)となった。
アルゼンチンはメッシとラウタロ・マルティネス(インテル)を2トップに据えた4-4-2フォーメーションで臨んだ。ロドリゴ・デ・パウル(インテル・マイアミ)、アレクシス・マック・アリスター(リヴァプール)、エンソ・フェルナンデス(チェルシー)、ティアゴ・アルマダ(アトレティコ・マドリード)が中盤を支え、ナウエル・モリーナ(アトレティコ・マドリード)、クリスティアン・ロメロ(トッテナム)、リサンドロ・マルティネス(マンチェスター・ユナイテッド)、ファクンド・メディナ(マルセイユ)が4バックを形成した。ゴールキーパーはエミリアーノ・マルティネス(アストン・ヴィラ)が務めた。

欧州の「ダークホース」と目されるオーストリアを相手に、アルゼンチンも容易には均衡を崩せなかった。特に前半序盤のメッシのペナルティキック失敗が惜しまれた。
アルゼンチンは前半3分、ペナルティエリア内でマルティネスがオーストリアのシュテファン・ポッシュ(マインツ)のタックルを受け、足首を蹴られて倒れた。ビデオ判定(VAR)の末にペナルティキックが宣告され、キッカーとしてメッシが立った。しかし、メッシのシュートは枠を外れ、序盤に主導権を握るチャンスを逃した。
だが、結局勝負を決めたのはメッシの一撃だった。
メッシは前半38分、メディナのカットバックを受け、強烈な左足シュートを放った。低く抑えられたシュートがそのままゴールネットに突き刺さった。アルジェリア戦でのハットトリックに続く2試合連続ゴールであり、今大会4得点目となった。

このゴールでメッシはワールドカップ通算得点を17ゴールに伸ばし、ミロスラフ・クローゼ(ドイツ・16ゴール)を抜いてワールドカップ歴代最多得点者となった。メッシは2006年ドイツ大会での1ゴールを皮切りに、2010年南アフリカ大会を除き、出場したすべてのワールドカップでゴールを記録してきた。特に2022年カタール大会では7ゴールを量産し、アルゼンチンの通算3度目の優勝を牽引した。
後半もアルゼンチンとオーストリアは一進一退の攻防を繰り広げた。オーストリアも必死にアルゼンチンの攻勢を耐え抜き、時折鋭いカウンターでアルゼンチンを苦しめた。しかし、なかなかゴールは生まれなかった。特に後半アディショナルタイム、ケヴィン・ダンソ(トッテナム)のヘディングパスを受けたパトリック・ヴィマー(ヴォルフスブルク)のヘディングシュートがゴール枠をわずかに外れた場面は非常に惜しまれた。
結局、その直後にアルゼンチンが追加点を挙げ、勝負を決定づけた。今回も主役はメッシだった。カウンターの状況でメッシのパスを受けたフリアン・アルバレス(アトレティコ・マドリード)のシュートはGKに阻まれたが、こぼれ球を拾ったメッシが再びシュートを放ち、一度は守備に阻まれたものの、流れてきたボールをメッシがもう一度押し込み、ゴールネットを揺らした。これによりメッシは自身のワールドカップ最多得点記録を18ゴールに更新した。メッシは試合終了直前に得たフリーキックを直接狙ったが、わずかに枠を外れ、2試合連続ハットトリックの偉業達成はならなかった。



