

「ファンタジスタ」パウロ・ディバラが、破格の年俸削減を経て迎えたリーグ開幕戦で、圧巻の大活躍を見せました。
ディバラが所属するASローマは25日(日本時間)、イタリア・ローマのスタディオ・オリンピコで行われた2026-2027シーズン・イタリア・セリエA第1節でフィオレンティーナと対戦し、4-0で快勝を収めました。
この試合の最優秀選手(MOM)には、ハットトリックを達成したドニエル・マレンを挙げるサッカーファンが多くを占めています。しかし、マレンに劣らない100点満点の活躍を見せたのが、まさにディバラでした。彼はなんと3アシストを記録し、「アシスト・ハットトリック」を達成したのです。

ディバラの3アシストがこれほどまでに注目される理由は、彼が最近、極めて破格の条件で所属チームと再契約を締結した直後の試合だったからです。
イタリアメディア『コリエレ・デッロ・スポルト』紙によると、ディバラは今年7月にローマと1年間の契約延長に合意しました。その契約内容には驚くべき点があります。2025-2026シーズンまで手取り年俸800万ユーロ(約13億円)を受け取っていた彼ですが、新たな基本年俸は220万ユーロ(約3億6,000万円)へと大幅に引き下げられたのです。実に72%以上という異例の減俸です。
しかし、ディバラが何の条件もなく一方的な犠牲を受け入れたわけではありません。報道によると、ディバラが先発出場して45分以上プレーした場合、1試合あたり10万ユーロ(約1,600万円)のインセンティブが支払われます。
このインセンティブは最大20試合まで適用され、21試合目からは1試合あたり15万ユーロ(約2,400万円)に跳ね上がります。また、先発でなく途中出場であっても、20分以上プレーすれば1試合あたり7万5,000ユーロ(約1,200万円)を受け取ることができる仕組みになっています。

なぜ、このような変則的な契約を結んだのでしょうか。それは、ディバラが昨シーズン(2025-2026)に相次ぐ怪我で多くの試合を欠場したためです。
ディバラは昨シーズン、ローマで21試合以上を欠場しました。特にハムストリングの負傷や膝のトラブルに悩まされ、手術も経験しました。彼は現在32歳。かつてセリエAのレジェンドであるアレッサンドロ・デル・ピエロの系譜を継ぐ「ファンタジスタ」と称賛され、確かな実力と高いスター性を兼ね備えたトッププレーヤーですが、ローマを離れて他のビッグクラブに移籍したとしても、再び手取り800万ユーロ水準の固定給を保証してくれるチームが現れる可能性は極めて低い状況でした。
つまりディバラには、新たなチームを探して高額年俸を要求し続けるか、あるいは減俸を覚悟してでもローマに残り、自らの価値を証明するかの選択が迫られていたのです。結果として彼はローマとの契約延長を選択し、ピッチ上での出場機会を通じて自らの名声を再び取り戻す道を選びました。

再契約後に迎えたリーグ開幕戦で、早くも3アシストという素晴らしい結果を残したディバラ。この獅子奮迅の活躍には、韓国をはじめとするアジアのサッカーファンからも歓喜の声が上がっています。彼は以前から熱心な「アジアフレンドリー(親韓・親日派)」として知られる選手でもあります。
新型コロナウイルスが世界的に猛威を振るっていた時期、ディバラはイタリアのチャリティキャンペーン「NEVER GIVE UP」において、太極旗(韓国国旗)を含む世界各国の国旗があしらわれたマスクを着用したグラフィックを公開。また、アジアのファンが贈ったお菓子を自身のSNSに投稿し、「本当にありがとう」と感謝のメッセージを伝えるなど、温かいファンサービスがたびたび話題を呼んでいました。
アジアにも非常に多くの熱狂的なファンを持つディバラ。果たして今シーズンは怪我の連鎖を断ち切り、ピッチの上でその真価を再び証明し、完全復活を遂げることができるでしょうか。稀代のファンタジスタが見せる新たな挑戦に、世界中から熱い視線が注がれています。


