
富川FC1995(以下、富川)のイ・ヨンミン監督が、試合後に抑えきれない悔しさをにじませた。
イ・ヨンミン監督率いる富川は29日、富川総合運動場で行われた「ハナ銀行 Kリーグ1 2026」第26節のホームゲームでFC安養(以下、安養)と対戦し、1-1の引き分けに終わった。
富川はこの結果、リーグ26試合(7勝10分け9敗)で勝ち点31となり、10位をマーク。一方の安養は同試合数で8勝10分け8敗、勝ち点34で6位につけている。

この日の富川は安養に主導権を譲りながらも、集中した守備で応戦。ボールを奪うやいなや素早いカウンターを仕掛ける戦術を展開した。前半を0-0で折り返すと、後半の立ち上がりに待望の先制ゴールが生まれる。
後半8分、富川は安養の攻撃を鋭く遮断して高速カウンターへ移行。右サイドでボールをキープしたバサニが果敢に仕掛け、安養の守備陣を引きつける。その瞬間、中央からペナルティーボックス内へ猛然と走り込んできたのがキム・ジョンウだった。これを見逃さなかったバサニが絶妙なラストパスを送り、キム・ジョンウが右足のダイレクトシュートで豪快にネットを揺らした。
その後も安養の猛攻を富川の強固な守備ブロックが阻み続けた。試合はこのまま推移し、不測の事態さえ起きなければ、富川がホームで実に1602日ぶりとなる安養戦の勝利を飾るシナリオが現実味を帯びていた。
しかし、サッカーの神様は非情だった。まさにその“不測の事態”が後半25分に発生する。安養のフリーキックの場面、右サイドからアイルトンがボックス内へ鋭いボールを蹴り込んだ。ゴール方向へ向かった軌道に対し、守護神のキム・ヒョニョプGKがこれを確実にキャッチできず、ボールは頭の後ろへ逸れてしまう。無情にもボールはそのままゴールラインを割ってしまった。

結局、白熱の攻防は1-1の引き分けでタイムアップを迎えた。試合後、記者会見場に姿を現したイ・ヨンミン監督は、「両チームの選手たち全員が本当に必死に戦ってくれた。しかし、非常に悔しさが残る。我々がホームで勝ち点3を掴み取れる展開だった。こうした結果を招いてしまったことについて、チーム全体として深く反省しなければならない」と、沈痛な面持ちで語り始めた。
やはり、致命的な失点ミスに関与してしまったGKキム・ヒョニョプに関する質問は避けて通れなかった。メディア陣からは「試合後、キム・ヒョニョプ選手にどのような言葉をかけたか」との問いが飛んだ。
イ・ヨンミン監督は「まだ直接の対話はしていない。チームメイトとして慰めたり、励ましたりすることは簡単だ。しかし、今回の件に関しては、あえて厳しい言葉を投げかけなければならないと思っている」と前置きし、「プロ選手としてさらに高いレベルを目指すのであれば、このようなミスを曖昧にして済ませてはならない。この壁を自らの力で乗り越えられなければ、より素晴らしいプロフェッショナルにはなれない。彼自身が現実を受け止め、叱責を糧にして克服すべきだと考えている」と、厳しい表情で断固とした決意を口にした。
一方で、チーム全体のパフォーマンスについては冷静に分析。「序盤に守備的な戦術変更を施したが、その点に関してはやや機能しきれなかった部分もある。ただ、事前に予測していた状況への対応やコミュニケーションはしっかりと取れていたため、守備の構築自体はむしろ評価できる。残念だったのは、中盤でもう少しマイボールの時間を長く作れなかったことだ」と振り返った。
また、見事な連携から生まれた先制ゴールのプロセスには、確かな手応えを感じているようだ。イ・ヨンミン監督は「バサニにはまだ今季のゴールこそないが、ピッチ上では常に決定的な状況を演出してくれている。現在のコンディションは100%ではないものの、彼を起用し続けている理由は、まさに今日のようなプレーができるからだ」と絶賛。さらに「バサニのパスから見事な先制弾を決めてくれたキム・ジョンウも同様だ。彼ら2人の素晴らしい連動性は、大いに褒めてあげたい」と称賛の言葉を贈り、会見を締めくくった。

