アギーレ退任後の混迷とマルケス体制の苦境

2026年北中米ワールドカップ(W杯)の共同開催国であるメキシコ代表が、深刻な不振に喘いでいます。ハビエル・アギーレ監督の退任後、ラファエル・マルケス監督が指揮を執っていますが、9月から10月にかけて行われたAマッチ4試合で一度も勝利を挙げることができていません。
7日、米カリフォルニア州ロサンゼルスのメモリアル・コロシアムで行われたチリとの親善試合では、後半に連続失点を喫し0-2で敗北。直近4戦で2分け2敗という成績は、W杯開催国としてチーム再建を進める同国にとって極めて厳しい状況であることを浮き彫りにしています。
伝説的守護神オチョアの引退イベント
この日の試合は、かつてメキシコのゴールマウスを長年守り続けた「生ける伝説」ギジェルモ・オチョアの公式引退記念試合として開催されました。メキシコサッカー連盟(FMF)は、コロシアムの聖火台を点火するなど、2004年アテネ五輪および2020年東京五輪でのメダル獲得に貢献した同選手の20年にわたる献身を称える盛大なイベントを執り行いました。

崩壊した守備組織と攻撃の停滞
伝説の門出を祝う一戦となったものの、現代表チームのパフォーマンスは低調なものに終始しました。若手選手を中心に構成されたスタメンは、チリの前線からの激しいプレスに晒され、前半を通じて一度も枠内シュートを放てない苦しい展開となりました。
後半に入ると守備組織の綻びが露呈し、後半9分にマクシミリアーノ・グティエレスに先制点を許すと、同20分にはセンターバックのミスからビセンテ・ピサロに追加点を献上しました。マルケス監督はサンティアゴ・ヒメネスら主力攻撃陣を投入して打開を図りましたが、最後までチリの堅い守備を崩すことはできませんでした。
現地メディアからの厳しい評価

マルケス体制での再出発は、9月のコロンビア戦・ペルー戦(共に1-1の引き分け)に続き、10月にはアメリカへの0-3での完敗、そして今回のチリ戦と、未勝利が続く最悪のスタートとなりました。試合後、現地メディアからは「オチョアの栄誉ある別れの舞台が無気力なプレーで色あせた」と批判が噴出しており、戦術的な指針や攻撃の解決策が見当たらない現状に対する懸念が強まっています。強豪ひしめく中北米地域において、今後のチーム立て直しに向けた具体的なビジョンが早急に求められています。


