後半41分に追撃弾→3分後に同点弾…
延長終了間際の劇的ゴールでセネガルに3-2で勝利

一方は死の淵から生還し、もう一方は手中に収めていた勝利を再び逃した。
ベルギーは奇跡のような大逆転劇で生き残り、セネガルはわずか半年の間にメジャー大会で再び最も残酷な形で涙を流すこととなった。サッカーとは、脚本のない映画である。
ベルギーは2日、米国ワシントン州シアトルのルーメン・フィールドで行われた2026北中米ワールドカップ(W杯)ベスト32のセネガル戦で、0-2とリードを許しながらも試合終盤に3ゴールを奪い、延長戦の末に3-2で逆転勝利を収めた。2018年大会でW杯史上最高成績となる3位に輝いたベルギーは、直前の2022年カタール大会ではグループリーグ敗退を喫したが、今大会ではトーナメントに進出し、初戦で勝利を手にした。
今回の勝利はより劇的だ。ベルギーは今大会のグループリーグ初戦からの2試合で、エジプト(1-1)、イラン(0-0)と引き分け、敗退の危機に追い込まれていた。現地メディアからは「黄金世代の時代は終わった」、「今回も早期敗退する可能性がある」といった悲観的な見方が相次いでいた。
しかし、最後のニュージーランド戦で5-1の大勝を収めて雰囲気を一変させたベルギーは、トーナメント初戦でも奇跡を起こした。
セネガルを相手にした試合内容は芳しくなかった。前半からプレッシャーに押され、ハビブ・ディアラとイスマイラ・サールに連続ゴールを許し、0-2まで引き離された。セネガルはゴールポストを2度叩くなど、ベルギーを完全に追い詰めていた。
だが、ルディ・ガルシア監督の勝負手が功を奏した。後半開始とともに投入されたロメル・ルカクが攻撃の流れを変えた。ルカクは後半41分に追撃弾を決め、その3分後にはユーリ・ティーレマンスが劇的なヘディング同点弾を叩き込んだ。
勝負は延長戦でも簡単には決まらなかった。PK戦が濃厚だった延長後半の追加時間、VARがラミン・カマラのファウルを確認し、ベルギーがペナルティキックを獲得。主将のティーレマンスがこれを冷静に決め、3-2の大逆転劇に終止符を打った。
AP通信は「W杯トーナメントの歴史において、2点差をひっくり返して生き残った事例は今回でわずか2度目だ」と伝えた。奇しくも1度目も、2018年大会の日本戦で0-2から逆転したベルギーであった。
試合後、ティーレマンスは「ベンチメンバーが試合の流れを変えてくれた。最後まで諦めなかったことが勝利の理由だ」と語った。ルディ・ガルシア監督も「選手たちがベルギーらしい精神力を見せてくれた」と満足感を示した。
対照的に、セネガルはまたしても最も痛い敗北を経験することとなった。
この日のセネガルは、試合内容だけを見れば勝者だった。前半からベルギーを圧倒し、2-0のリードに加え、ゴールポストを2度叩くなどベスト16進出を目前にしていた。しかし、最後の数分間を持ちこたえることができなかった。パプ・ティアウ監督は「選手たちにとってあまりにも過酷な結果だ」とし、「90分以上よく戦ったが、サッカーは最後のホイッスルが鳴るまで終わっていないという事実を改めて学んだ」と悔しさをにじませた。
今回の涙は、今年初めのアフリカ・ネーションズカップ決勝の悪夢と重なり、より一層痛ましいものとなった。セネガルは今年1月、開催国モロッコとの決勝で延長戦の末に1-0で勝利し、優勝トロフィーを掲げた。しかし、後半追加時間にモロッコにペナルティキックが与えられると、判定に抗議した選手団が約14分間にわたってグラウンドを離れるという前代未聞の事態が発生した。その後、試合は再開され、ブラヒム・ディアスのペナルティキックをエドゥアール・メンディが防ぎ、延長戦で決勝ゴールを決めて優勝した。
だが、2ヶ月後に結果は覆った。モロッコサッカー協会の控訴を受け入れたアフリカサッカー連盟(CAF)控訴委員会は、セネガルの試合放棄行為が大会規定第82条および第84条に違反したとして、1-0の勝利を取り消し、モロッコの3-0の没収試合勝利を宣言した。セネガルはすでに掲げた優勝カップを行政決定によって失い、現在はスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴している。セネガルサッカー協会は当時、これを「サッカー史上最も不当な行政的強奪」と反発していた。
そして今回、W杯トーナメントで逆転負けを喫し、メジャー大会2大会連続で最も痛恨の敗退を味わうこととなった。
サッカー専門メディア「433」は試合直後、「ネーションズカップの傷が癒えぬうちに、セネガルが再び心痛む結末を迎えた」とし、今年セネガルが経験した二つの悲劇を併せて報じた。


