
サッカー史上最も偉大な伝説が綴った最後のワールドカップの舞台は華やかだったが、結末は悲しいものだった。39歳という年齢で再び魔法をかけ、アルゼンチンを決勝まで導いたリオネル・メッシが、準優勝とともに涙でワールドカップの舞台に別れを告げた。
アルゼンチンは20日、米ニューヨークのニュージャージー・スタジアムで行われた2026北中米ワールドカップ決勝で、延長戦の末にスペインに0-1で敗れた。メッシはスペインの組織的なプレッシャーの中でなかなかスペースを見つけられず、チームも120分間でわずか2本のシュートに終わるなど苦戦した。
試合終了のホイッスルが鳴ると、メッシはしばらくグラウンドを離れることができなかった。銀メダルを首にかけた後、観客席を見つめて目を潤ませ、ファンはスタンディングオベーションと歓声でサッカー皇帝の最後の舞台を見送った。アルゼンチンサッカー協会(AFA)は「あなたの涙は私たちの涙」とメッシに捧げる言葉を残し、全世界のサッカーファンも彼の最後の姿に共に涙した。

今大会でもメッシは依然としてアルゼンチンの心臓だった。メッシは8試合すべてに先発出場し、8ゴール・4アシストを記録した。ゴールデンブーツ争いを最後まで繰り広げ、攻撃ポイントは実に12個に達した。
特にアルゼンチンは32強戦から決勝まで毎回逆転勝ちを収めるか、延長戦を繰り広げたが、その中心には常にメッシがいた。グループリーグのアルジェリア戦ではハットトリックも達成した。
メッシはブラジルの伝説カフーに続き、史上2人目となるワールドカップ決勝に3度出場した選手となった。ワールドカップ通算最多攻撃ポイント(33個・21ゴール12アシスト)、11試合連続攻撃ポイントなど、数々の記録を打ち立てた。
奇しくも決勝戦が行われた場所は、2016年にメッシが満29歳で代表引退を宣言したまさにそのスタジアムだ。当時メッシはコパ・アメリカ・センテナリオ決勝でチリにPK戦の末に敗れた後、「私の代表キャリアは終わった」と語っていた。
メッシはFCバルセロナで数え切れないほどのトロフィーを掲げてきたが、代表チームに来ると小さく見えた。アルゼンチンのファンからも多くの批判を浴びた。
しかし、再び代表チームに戻った彼は驚くべき逆転劇を作り上げた。2021年、2024年のコパ・アメリカで立て続けにアルゼンチンの優勝を導いた。 その間、カタールワールドカップでは、それほどまでに望んでいた初のワールドカップ優勝トロフィーを掲げた。

メッシはこれでAマッチ207試合出場記録に加え、ワールドカップ最多34試合出場という記録も保持することになった。
2030年大会の時には不惑を大きく超えるため、今回が彼の最後のワールドカップになる可能性は非常に高い。ただし、インテル・マイアミと2028年まで契約が残っており、すぐに代表チームから引退するかどうかは不透明だ。
メッシのワールドカップの旅路を振り返ると、それ自体がひとつのサッカーの歴史である。2006年のドイツ大会で19歳の新星としてデビューし初ゴールを決め、2014年のブラジルでは4ゴールを挙げてアルゼンチンを決勝に導き、ゴールデンボールを受賞した。2018年のロシアでは16強で止まったが、2022年のカタールでは7ゴール・3アシストでついに優勝カップとゴールデンボールを同時に手にした。
そして2026年。『ディフェンディングチャンピオン』の主将として再び決勝に上がり、ワールドカップ2連覇に挑んだ。トーナメントの舞台で何度も逆転ドラマを演じて決勝まで上がったが、結局スペインの壁を越えることはできなかった。
ジ・アスレチックは「メッシは最後まで人々に夢を見させてくれた。だからこそ、彼の最後の試合はより一層特別だった」と、レジェンドのワールドカップを評価した。

『サッカーの神』の最後のダンスは、笑顔で終わることはできなかった。しかし、彼が6度のワールドカップで綴ってきた数々のドラマと感動は、ワールドカップの歴史の中に永遠に記憶されるだろう。


