
2026北中米ワールドカップで「面白くないサッカー」という汚名を着せられてスタートしたイングランドが、一変した戦いぶりを披露した。攻撃的なサッカーで強豪クロアチアを圧倒し、優勝候補にふさわしい存在感を見せつけたとの評価だ。
イングランドは18日、米テキサス州ダラス・スタジアムで行われた北中米W杯グループリーグL組の初戦で、クロアチアを4-2で下した。ハリー・ケインがマルチゴールを決め、ジュード・ベリンガムと途中出場のマーカス・ラッシュフォードがそれぞれ1得点を加えた。
勝ち点3を獲得したこと以上に注目を集めたのは、試合の内容だった。イングランドは前半を通してクロアチアと激しい打ち合いを演じた。2度リードを奪ったものの、守備のミスからすぐに同点に追いつかれ、2-2で前半を終えた。守備の不安は依然として残っていたが、後半に入ると全く別のチームへと変貌を遂げた。

後半開始2分、ベリンガムが爆発的な突破から右足のシュートを突き刺し、決勝ゴールを決めた。その後もイングランドはクロアチアを激しく攻め立て、試合終盤にはラッシュフォードがダメ押し弾を決め、勝負を決定づけた。
イングランドはここ数年、成績とは別に試合内容に対する批判を浴びてきた。2022カタールW杯ベスト8、ユーロ2024準優勝という結果を残したものの、過度に慎重で保守的な戦術から「面白くないサッカー」と評されていた。しかし、新指揮官のトーマス・トゥヘル監督は正反対の道を選んだ。就任直後から「ユニフォームの上の2つ目の星(W杯優勝)を刻む」と公言し、攻撃的なサッカーを約束していた。クロアチア戦は、その約束を証明する試合となった。
トゥヘル監督の後半の交代カードも目を引いた。3-2とリードした後半27分、守備の安定ではなく攻撃を選択した。デクラン・ライスを下げて攻撃的なモーガン・ロジャーズを投入し、アンソニー・ゴードンに代えてラッシュフォード、ノニ・マドゥエケに代えてブカヨ・サカを送り込んだ。リードを守るよりも追加点を狙う果敢な勝負手だった。結果は成功だった。サカがラッシュフォードのゴールをアシストし、交代選手たちは試合の流れをより攻撃的なものへと導いた。

英国メディアも歓喜した。BBCは「長年見ることのなかったイングランドの姿だった。そして、それは楽しかった」とし、「ガレス・サウスゲート時代のイングランドは成績は良かったが、しばしば退屈だった。しかし、今回の試合は一瞬たりとも目が離せなかった」と評価した。BBCは続けて「守備の不安という課題は残ったが、攻撃に関しては世界中のどのチームも警戒せざるを得ないレベルだった」とし、「イングランドのファンがスタジアムを後にする際、最も多く口にした言葉は『楽しさ(fun)』だった」と伝えた。英紙ガーディアンも「トゥヘル監督はプレッシャーがかかれば選手たちはより強くなると信じており、選手たちはそれを証明した」とし、「ベリンガムが後半序盤に試合をひっくり返した後、イングランドはクロアチアを力で圧倒した」と評した。
トゥヘル監督は「前半は考えすぎて緊張していた。ハーフタイムに選手たちへ、自分たちのやり方で勇敢にいこうと伝えた」とし、「後半戦は本当に素晴らしかった。多くのチャンスを作り出し、勝利に値する戦いだった」と語った。「面白くないイングランド」というレッテルは、たった1試合で消え去るかもしれない。もちろん守備の不安という課題は残っている。しかし、少なくとも北中米W杯の初戦で、イングランドは勝利だけでなく、久しぶりにファンの心までをも掴んだと言えるだろう。


