
欧州サッカーの移籍市場の勢力図を塗り替えるメガトン級の取引が成立した。アーセナルへの移籍が有力視されていたイングランド代表FWモーガン・ロジャーズ(23・アストン・ヴィラ)が、ライバルのチェルシーのユニフォームを着ることになった。チェルシーは、英国サッカー史上最高額の移籍金を更新する「パニックバイ」級の大型補強で、アーセナルの最優先ターゲットを横取りすることに成功した。
英BBC、スカイスポーツ、ガーディアンなどは19日、「チェルシーがアストン・ヴィラと、英国人選手として最高額となる1億1700万ポンド(約2345億円)の移籍金でモーガン・ロジャーズの獲得に口頭合意した」と緊急報道した。
今夏の移籍市場を通じて、ロジャーズ獲得に最も近づいていたクラブはアーセナルだった。現地メディアによると、アーセナルのミケル・アルテタ監督はチームの戦術的完成度を高める核心的な戦力としてロジャーズを指名し、アストン・ヴィラ側と最終的な詳細交渉を進めていた。ロジャーズ自身もアーセナルのプロジェクトに前向きな反応を見せており、エミレーツ・スタジアム入りは既定路線という雰囲気だった。

しかし、攻撃陣の補強を狙っていたチェルシーが状況を完全に覆した。チェルシーの首脳陣はこの日、急遽アストン・ヴィラの幹部と会談し、断ることのできない1億1700万ポンドという巨額を提示した。これは今月初めにマンチェスター・シティがエリオット・アンダーソンを獲得した際に記録した英国人史上最高額(1億1600万ポンド)を瞬時に塗り替えるものであり、EPL史上2位に相当する金額だ。なお、EPL史上最高額の移籍金記録は、リヴァプールのFWアレクサンデル・イサクが昨年ニューカッスルを離れてリヴァプールへ移籍した際の1億2500万ポンド(約2505億円)である。
アストン・ヴィラは莫大な移籍益を得ることになった。ヴィラは2024年、ミドルズブラでプレーしていたロジャーズを1600万ポンド(約320億円)で獲得していた。わずか2年で7倍以上の金額で売却することになったのだ。ロジャーズの古巣であるミドルズブラも大きな利益を得た。ミドルズブラはロジャーズをアストン・ヴィラに売却した際、将来の移籍金の20%を受け取るセルオン条項を挿入していた。これにより、今回の移籍が完了すれば約2030万ポンド(約410億円)が追加で支払われることになる。
ロジャーズはアストン・ヴィラでウナイ・エメリ監督の指揮下、昨季のヨーロッパカンファレンスリーグ優勝を牽引するなど、85試合で21ゴールを挙げ、リーグ屈指の選手へと成長した。今回の北中米ワールドカップでもイングランド代表の主力として活躍している。

チェルシーの新指揮官シャビ・アロンソ監督は、ロジャーズをクラブの長期プロジェクトの柱にする計画だ。特にロジャーズのチェルシー移籍には、現在チームのエースであるコール・パルマーとの深い絆も一役買った。二人はマンチェスター・シティのユース時代から苦楽を共にしてきた、サッカー界で有名な親友同士である。パルマーの象徴的な「コールド・セレモニー」も、かつてミドルズブラ時代にロジャーズが行っていた姿を見てインスピレーションを得たものとして知られている。6年間の長期契約で個人合意を終えたロジャーズは、20日にメディカルテストを経て、スタンフォード・ブリッジ入りを正式に完了する予定だ。


