
災い転じて福となす。心機一転、新たな舞台の幕が上がる。
ファン・ヒチャン(30)が再びドイツ・ブンデスリーガの舞台に立つ。イングランド・チャンピオンシップ(2部リーグ)に降格したウルヴァーハンプトンを離れ、ブンデスリーガへ昇格したシャルケ04へ1シーズンのレンタル移籍が決まった。
シャルケ04は2日、「ファン・ヒチャンをウルヴァーハンプトンから2027年6月30日までの期限付きで獲得した」と公式発表した。ウルヴァーハンプトンは、今回のレンタルには完全移籍オプションも含まれていると明かしている。ファン・ヒチャンは今シーズン、ウルヴァーハンプトンで新指揮官セザール・ペイショート体制下、一度も出場機会を得られないままチームを去ることになった。
ファン・ヒチャンにとっては、実質的に新たな活路となる。ウルヴァーハンプトンで過ごした5年間で119試合に出場し22ゴールを記録。2023〜2024シーズンには13ゴールを挙げ、キャリア最高のシーズンを送ったこともあった。しかし、その後は怪我や不振が続き、得点頻度が低下したことでチーム内での立場も狭まっていた。ウルヴァーハンプトンは昨シーズン終了後にチャンピオンシップへ降格し、新シーズン、ファン・ヒチャンは出場メンバーにすら入ることができなかった。

代表チームでも状況は大きく変わらなかった。ファン・ヒチャンはこの夏、北中米ワールドカップで韓国代表としてグループリーグの3試合すべてに出場したが、期待された攻撃ポイントを挙げることはできなかった。所属チームでの立場低下と代表チームでの悔しさが重なったこのタイミングで、再び欧州1部リーグで競争するチャンスを掴んだといえる。
舞台は馴染み深い場所だ。ファン・ヒチャンはオーストリアのザルツブルクで成長した後、2018〜2019シーズンにはハンブルガーSVでレンタル生活を送り、2020年にはRBライプツィヒへ移籍してドイツの舞台を経験した。ライプツィヒでは20試合に出場し3ゴールを記録している。その後ウルヴァーハンプトンへ渡り、イングランド・プレミアリーグに挑戦した。そして今、5年ぶりに再びドイツへ戻ってきた。
シャルケはファン・ヒチャンの経験と、多様なポジションをこなせる点に注目している。シャルケのユーリ・ミュルダー団長はファン・ヒチャンの獲得について、「攻撃陣における我々の選択肢を広げてくれる」とし、「複数のポジションをこなすことができ、様々なリーグや代表チームで積み重ねてきた長年の経験が大きな長所だ」と説明した。

シャルケは昨シーズン、2部リーグ優勝を果たし、3シーズンぶりにブンデスリーガへ復帰した。今シーズンの目標は何よりも残留だ。開幕戦ではアウクスブルクに0-3で敗れ、1部リーグの壁を痛感した。現地では攻撃陣の決定力と戦力の層の厚さがシャルケの主要課題として挙げられている。こうした状況の中、シャルケはファン・ヒチャンを選択した。速いスピードと果敢な突破、最前線とサイドを行き来できる動きは、攻撃陣に不足している選択肢を提供できるはずだ。
ファン・ヒチャンは新たな出発への期待を隠さなかった。彼はクラブを通じて「昨シーズン、シャルケには深い感銘を受けた」とし、「チームのプレースタイルを集中して分析したが、自分に合っていると感じた」と語った。続けて「再びブンデスリーガに戻ってこられて嬉しい」とし、「満員のホームスタジアムでシャルケの選手としてプレーする瞬間を待ちわびている」と述べた。
ファン・ヒチャンにとって今回のレンタルは、キャリアの方向性を再び変えるチャンスだ。2部へ降格したチームでも出場機会すら保証されなかったが、1部のシャルケでは再び競争を始めることができる。ブンデスリーガで良い活躍を見せれば、完全移籍の可能性も開かれている。自身の立場確保とチームの残留のため、「荒牛(ファン・ヒチャンの愛称)」が再び果敢に走り出さなければならない。



