
「39歳」になってもロマンは止まらない。まさに人間勝利のアイコン、ジェイミー・ヴァーディ(39)の物語だ。ヴァーディがイングランド・チャンピオンシップ(2部)で現在最下位に沈むバーンリーへ入団し、不惑を目前にした年齢で再び新たな挑戦に身を投じることとなった。
バーンリーは6日、クラブの公式ホームページを通じて「経験豊富なストライカーであるヴァーディと、今シーズン終了までの契約を締結したことを発表できて嬉しく思う」と、その獲得を正式に発表した。契約期間は1年。イングランドの移籍市場はすでに閉まっているが、フリーエージェント(FA)となっていたヴァーディは、移籍金なしでバーンリーに合流する運びとなった。
ヴァーディは「バーンリーに加わることができて本当に嬉しい。バーンリーは真のサッカーの歴史を誇るクラブであり、情熱的なファンは自分たちと彼らの街を代表するチームを持つ資格がある。一日も早くピッチに立ち、チームが正しい方向へ進めるよう手助けしたい」と、入団に際しての熱い心境を語った。
最近、苦しい状況が続くバーンリーにとって、まさに待望の補強だ。バーンリーは昨シーズン、プレミアリーグ(EPL)からの降格を経験し、新たに迎えたチャンピオンシップでの開幕戦から苦戦を強いられている。開幕5試合で2分け3敗(勝ち点2)を喫し、まさかの最下位まで転落。有力な昇格候補と目されていた前評判からすれば、あまりにも厳しいスタートとなってしまった。揺れるチームの軸となり、その豊かな経験で牽引してくれるベテランの存在が不可欠だった今、ヴァーディの加入はチームにとって大きな希望の光となるだろう。

ヴァーディは、サッカー界における「人間勝利」を体現する代名詞だ。かつて工場で働きながら8部リーグでプレーしていた彼は、泥臭い努力を積み重ねて一歩ずつ階段を上り、2012年にレスター・シティ(当時2部)へと入団した。
レスター入団後、ヴァーディのサッカー人生は劇的な変貌を遂げる。2015-2016シーズン、童話のようなEPL優勝を成し遂げ、誰もが信じられなかった奇跡のドラマを描き出した。リーグ11試合連続ゴールという前人未到の記録を打ち立て、ルート・ファン・ニステルローイの保持していた記録を塗り替えるなど、24ゴールを挙げて優勝の立役者となった。当時の年齢は29歳、遅咲きの花が見事に開花した瞬間だった。
30代に突入してからも、その実力に陰りは見えなかった。ヴァーディは2019-2020シーズンにリーグで23ゴールを叩き込み、EPL得点王の座に輝いた。これは当時の史上最高齢(33歳)での得点王獲得という記録だ。その後、レスターの降格と昇格という激動の時期も共に歩み、チームが暗黒期に突入してもなお離れることなく、主将として最後までチームを支え続けた。

昨年の夏、ヴァーディはレスター通算500試合200ゴールという偉大な記録を打ち立て、13年間の愛着ある歩みに終止符を打ってイタリア・セリエAのクレモネーゼへと渡った。昨シーズン、クレモネーゼで29試合7ゴール2アシストを記録し、欧州のビッグリーグでも依然として十分な競争力があることを証明して見せた。この夏、契約満了でチームを離れると、エヴァートンをはじめとする複数のクラブからの関心が噂されたが、最終的に選んだのはバーンリーだった。1年ぶりのイングランド舞台への凱旋となる。
工場労働者から8部リーグへ、そして奇跡のEPL優勝と得点王という頂点まで駆け上がったヴァーディ。彼のロマンは今なお現在進行形だ。不惑を目前にしても、ヴァーディのサッカー人生は決して止まらない。



