
数々のドラマを紡いできた“ロマンの体現者”ジェイミー・ヴァーディ(39)が、再びイングランド・プレミアリーグの舞台に帰ってくるのだろうか。ストライカーの補強に窮したエヴァートンが、現在フリーエージェント(FA)となっているヴァーディを、緊急補強のターゲットとして本格的に検討しているという。
イギリスの『スカイスポーツ』をはじめとする現地メディアは4日、プレミアリーグの最新移籍情報を伝え、エヴァートンがヴァーディの獲得を視野に入れていると報じた。
エヴァートンは移籍市場の最終日に、前線の主軸であったストライカーのベトをフィオレンティーナ(イタリア)へと放出。さらに、攻撃の核として期待されたイリマン・エンディアイエもマンチェスター・シティへと去ってしまった。現在、チーム内で本職のストライカーと呼べる戦力はティエルノ・バリーのみという極めて深刻な状況だ。最前線に大きな穴があいたエヴァートンは、ASモナコ(フランス)からフォラリン・バログンの獲得に動いたものの、契約直前で選手側に拒否され破談に。その後、マンチェスター・ユナイテッドからジョシュア・ザークツィーのローン移籍も打診したが、これも交渉決裂に終わっていた。
すでにイングランドの移籍市場は閉幕しており、エヴァートンに残された選択肢は極めて限られている。現在、新戦力を加えるには無所属(FA)の選手を緊急獲得するほかない。そうした絶体絶命の状況下で、エヴァートンが白羽の矢を立てたのがヴァーディだった。

39歳となったヴァーディは現在、無所属の状態が続いている。昨シーズン限りでクレモネーゼ(イタリア)との契約が満了し、フリーの身となった。年齢的には現役引退が囁かれてもおかしくないものの、本人の現役続行への意志は極めて強いとされている。実際、昨シーズンはリーグ戦29試合に出場して7ゴール2アシストをマーク。ピッチ上では未だ一線級の競争力を維持していることを証明してみせた。
プレミアリーグにおける彼の偉大な実績は、今さら説明するまでもないだろう。ヴァーディはレスター・シティで通算500試合に出場し、200ゴールという金字塔を打ち立てた。プレミアリーグ単体でも145ゴールを記録し、2015-2016シーズンには「ミラクル・レスター」と呼ばれた奇跡のリーグ制覇を牽引。さらに2019-2020シーズンには23ゴールを挙げ、史上最年長でのプレミアリーグ得点王に輝いている。酸いも甘いも噛み分けたこの大ベテランは、深刻な決定力不足に悩むエヴァートンにとって、即戦力としてこれ以上ない経験とカリスマ性を注入してくれる存在になるはずだ。
百戦錬磨のレジェンドストライカーが、再びプレミアの地で新たなロマンを紡ぎ出すのか。ヴァーディの今後の去就に、世界中のフットボールファンから熱い視線が注がれている。



