

トッテナム・ホットスパーが今夏ローン移籍で獲得したミハイロ・ムドリクが、負傷により戦線離脱を余儀なくされた。
大々的な戦力補強を行いながらも、シーズン初盤の攻撃力不足問題を解決できずにいるトッテナムに、さらなる悪材料が襲いかかった。
イギリスメディア『フットボール・ロンドン』などによると、ムドリクは最近のトレーニング中に足首を負傷したという。当初は9月の代表ウィーク明けの復帰が予想されていたが、現在は約6〜8週間にわたり戦列を離れる可能性が浮上している。
トッテナムにとっては痛恨の極みだ。トッテナムは2026-27シーズンのプレミアリーグで、3試合を消化し1分け2敗、勝ち点1で17位に沈んでいる。さらに深刻なのは、いまだリーグ戦で1ゴールも奪えていない点だ。ノッティンガム・フォレストとの第3節でも0-0のドローに終わり、3試合連続無得点という不名誉な記録を作ってしまった。
昨シーズンもトッテナムはリーグ17位に終わっている。昨季はトーマス・フランク監督体制でスタートしたものの、シーズン終盤にロベルト・デ・ゼルビ監督が指揮権を握った。デ・ゼルビ監督は最終節でエヴァートンを破って辛うじてチームを残留に導き、トッテナムは2年連続でプレミアリーグ17位という屈辱的な成績を受け入れることになった。
昨季、降格の危機まで味わったトッテナムは、今夏に大々的なスカッドの刷新を敢行した。サンドロ・トナーリ、マテウス・フェルナンデス、サヴィーニョ、オマル・マーモウシュらを獲得し、夏の移籍市場での総支出額は3億ポンド(約570億円)を突破。マーモウシュは買い取り義務付きのローン移籍であり、サヴィーニョの獲得なども相まって、空前の巨額投資が行われた。

しかし、ここまでの結果はあまりにも惨憺たるものだ。大規模な資金を投入したにもかかわらず、トッテナムは開幕から3試合で1得点も奪えず、再び17位に逆戻り。攻撃陣のパフォーマンスが一向に上向かない中で、今度はムドリクまでもが負傷により長期離脱する可能性が生じてしまった。
ムドリクを取り巻く状況は、より複雑で波乱に満ちている。彼は総額約1700億ウォン(約185億円 / 当時の移籍金約1億ユーロ)という破格の移籍金でチェルシーのユニフォームを着たものの、期待に応えられないパフォーマンスが続き、さらに昨年末にはドーピング問題でピッチから遠ざかっていた。
ムドリクは2024年10月に実施されたドーピング検査で、禁止薬物であるメルドニウムが検出された。イングランドサッカー協会(FA)は同年12月4日に彼へ暫定的な出場停止処分を下し、その後、独立規制委員会は2026年1月、ムドリクに対して4年間の出場停止処分を科した。ムドリクはこの決定を不服として、スポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴していた。
しかし、その後事態は急展開を迎える。FAは先月1日、世界反ドーピング機関(WADA)の合意のもと、ムドリクとの反ドーピング懲戒手続きを最終的に解決したと発表したのだ。
FAによると、ムドリクは自身に提起された反ドーピング規則違反を認め、すでに消化した暫定停止期間を資格停止処分として受け入れることで合意。これにより、これ以上の出場資格制限はなくなり、即時の実戦復帰が可能となった。

実に約20ヶ月ぶりに公式戦への復帰を果たしたムドリクは、チェルシーを離れてトッテナムへレンタル移籍。先日のノッティンガム・フォレスト戦で途中出場し、待望 of トッテナムデビューを飾ったばかりだったが、ここにきて「怪我」という新たな試練に直面することとなった。
トッテナムはムドリクを1シーズンにわたりレンタルで起用でき、完全移籍オプションも保有しているとされている。しかし、怪我で長期離脱となれば、トッテナムが期待していた「ムドリクの完全復活と真価の証明」を見届ける時期も遅れることは避けられない。
すでに3試合連続でノーゴールと、深刻な得点力不足にあえぐトッテナム。莫大な投資を行い今季の躍進を狙ったものの、シーズン序盤から攻撃面の課題が露呈している。そこへ、長いブランクを乗り越えてようやくピッチに帰ってきたムドリクまでが怪我で倒れてしまった。
トッテナムの新シーズンが、再び悪夢のような展開へと滑り落ちていくのではないかという懸念が急速に広がっている。


