
現役時代にUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)で前人未到の4度の優勝を果たしたオランダのレジェンド、クラレンス・セードルフ氏(50)が、約7年ぶりに監督業へ復帰することが決定しました。同氏は現在、深刻な降格危機に直面しているブラジルの名門SCコリンチャンスを救うべく、再建の任務を託されることとなりました。
名門コリンチャンスの救世主として指名
SCコリンチャンスは11日、新監督としてセードルフ氏を招へいしたことを正式に発表しました。契約期間は2027年末までの約1年間です。先週解任されたフェルナンド・ジニス前監督の後任として指揮を執るセードルフ氏は、「この挑戦を引き受けることとなり非常に光栄ですが、同時に重い責任を感じています。持てる力のすべてを注ぎ、毎試合勝利のために戦うチームを作り上げたい」と、就任に向けた意気込みを語りました。
残留争いの切り札としての期待
現在、ブラジル全国選手権(セリエA)で16位に低迷するコリンチャンスにとって、セードルフ氏の着任は残留を懸けた「ラストチャンス」といえます。降格圏内である17位のSCインテルナシオナルとは、わずか勝ち点差1という非常に緊迫した状況です。シーズン残り9試合という厳しい局面において、クラブはラモン・ディアス氏やハビエル・マスチェラーノ氏らとの交渉を経て、最終的にかつてブラジルの地でプレーした経験を持つセードルフ氏を「消防士」として選出しました。オスマル・スタビレ会長は、「セードルフ氏とそのコーチ陣の知見が、この困難な局面を打開する大きな力になると確信している」と強い期待を寄せています。
ブラジルとの縁とこれまでの監督キャリア
セードルフ氏は現役時代、アヤックス、レアル・マドリード、ACミランという3つの異なるクラブでUCLを制覇した史上初の選手として知られています。2012年から2014年にかけてはブラジルのボタフォゴでプレーした経験があり、現地のサポーターや関係者にとっても馴染み深い存在です。約12年ぶりに、今度は監督としてブラジルの地へ戻ることとなりました。
一方で、監督としての歩みには険しい道のりも伴いました。引退直後の2014年に古巣ACミランの指揮を執ったものの、半年で退任。その後は深圳FC(中国)、デポルティーボ・ラ・コルーニャ(スペイン)と渡り歩きましたが、特にデポルティーボでは降格を回避できず苦渋をなめました。2018年から1年間カメルーン代表を率いて以降、2019年7月からは現場を離れていました。華やかな選手実績を持つ同氏が、ブラジルの情熱的なサッカー文化の中で再び指導者としての真価を証明できるか、その手腕に注目が集まっています。



