MLSが伝統の春秋制を廃止へ
米プロサッカーのメジャーリーグサッカー(MLS)が、2027年から本格的に「秋春制」へと移行することが明らかになりました。これまで北米特有の春秋制(春開幕・秋終了)を維持してきましたが、欧州の主要リーグと足並みを揃えるため、大きなカレンダー変更に踏み切ります。ロイター通信の報道によると、MLSは2027年に向けて「スプリントシーズン」と銘打った移行期間の日程を発表しました。
この新体制の先陣を切るのは、リオネル・メッシ擁するインテル・マイアミです。来年2月19日にホームで開催されるシンシナティ戦が、スプリントシーズンの幕開けとなります。
移行期間「スプリントシーズン」の仕組み
スプリントシーズンは、従来の春秋制から秋春制への完全移行をスムーズに進めるための臨時的な短縮シーズンです。レギュラーシーズン14試合とプレーオフで構成され、5月8日の「ディシジョン・デー」をもって終了します。この日にはニューヨーク・シティFC対ニューヨーク・レッドブルズによる「ハドソン・リバー・ダービー」などの注目カードが予定されており、その後5月中にプレーオフが行われる予定です。
この移行期間が終了すると、2027年7月中旬から下旬にかけて、初の本格的な秋春制シーズンがスタートします。新体制では2028年5月までシーズンが継続され、冬の気候を考慮した休息期間が設けられる一方、1月は試合を行わないという運用ルールが導入されます。
世界基準への同調と国際市場での競争力
今回の決断について、MLSのドン・ガーバー・コミッショナーは「リーグ史上最も重要な決定の一つ」と評しています。背景には、2年間にわたる慎重な検討と、国際サッカー市場との同期化という明確な戦略があります。
秋春制移行の主なメリット
- 欧州の夏の移籍市場とMLSの選手移籍期間の一致
- FIFA国際Aマッチデーとの日程衝突の緩和
- MLBやNFLなど、米国内の人気スポーツとのシーズン重複回避
特に、5月にシーズンが終了することで、秋から冬にかけて盛り上がるMLBのポストシーズンやNFLのシーズンと重なることを避けられる点は、米国内での視聴率競争において戦略的なメリットとされています。
米国男子サッカー代表のマウリシオ・ポチェッティーノ監督もこの改編を高く評価しており、世界的なサッカーの潮流に合わせることで、クラブ運営や選手育成、コンディショニング管理の質が向上するとの見方を示しています。4月10日にはLAギャラクシー対ロサンゼルスFCによる「エル・トラフィコ」ダービーも予定されており、新体制への期待が高まっています。北米市場が独自の運営方式を一部放棄してまで欧州中心の世界標準へ編入するこの動きは、今後のグローバルサッカー界において重要な転換点となりそうです。


