
フランスサッカー界のレジェンド、ジネディーヌ・ジダン氏がついに「レ・ブルー(フランス代表)」の指揮官に就任しました。彼の名前にはかつてないほどの大きな期待が寄せられている一方で、同時に懸念の声も少なくありません。
フランスサッカー連盟(FFF)は28日,ジダン氏をフランス代表の新監督として正式に任命しました。来月から直ちに任期が始まり、契約期間は4年間です。ジダン新監督は就任記者会見で、「ここ4〜5年、様々なオファーをいただいたが、すべて断ってきた。私が望んでいたのはフランス代表の監督の座だけだった」と、熱い思いを明かしました。
ディディエ・デシャン氏が2012年にフランス代表監督に就任して以来、実に14年ぶりの指揮官交代となります。デシャン前監督は以前から2026年北中米ワールドカップを最後に指揮官の座を退く意向を表明しており、FFFは早い段階から後任の選定作業に着手していました。その中で最も有力な候補として常に名前が挙がっていたのが、ほかでもないジネディーヌ・ジダン氏でした。

フランスの総合日刊紙『ル・モンド』は、「長年待ちわびた帰還」と報じ、デシャン前監督が築き上げた完璧な代表チームを引き継ぐ最高の指導者はジダン氏であると高く評価しました。また、同紙はジダン氏の圧倒的なカリスマ性を強調し、彼がどれほど攻撃的なサッカーを展開し、果たしてどこまで代表チームを発展させられるのかという期待感を露わにしています。
フランスサッカーの象徴的な存在であるジダン氏は、母国を1998年フランスワールドカップ優勝に導いた伝説的なスーパースターです。レアル・マドリードやユヴェントスなど世界最高峰のクラブで活躍し、数多くの優勝トロフィーを掲げ、バロンドールも受賞しました。また、監督としても計り知れない成功を収めています。古巣であるレアル・マドリードでは、下部組織の監督から始まり、コーチ、アシスタントコーチを経てトップチームの指揮官に就任。“星たちの戦い”と称されるUEFAチャンピオンズリーグ(CL)において、史上前人未到の3連覇という偉業を達成しました。世界中のスター選手が集まるレアル・マドリードを見事に率いて歴史を塗り替えた実績があるからこそ、現時点で世界屈指の超豪華メンバーを擁するフランス代表を導く適任者であるという評価が支配的なのです。

しかし、期待の裏には懸念材料も存在します。英メディア『ロイター』は、ジダン氏の指導者としてのキャリアがレアル・マドリードのみである点、そして代表チームの監督を務めるのが初めてである点を懸念として挙げ、「これまでの成功とは明らかに異なる、まったく新たな挑戦になるだろう」と評しました。実際にジダン氏は過去5年間現場から離れており、2021年5月にレアル・マドリードの監督を退任して以来、サッカー界で具体的な役割を担っていませんでした。複数のビッグクラブからのオファーをすべて拒否してきたため、最前線の現場感覚から一定の距離があったことは否めません。
さらに、代表チームの指導経験が皆無である点も指摘されています。レアル・マドリードで収めた輝かしい成果は、あくまでクラブチームの監督として成し遂げたものです。代表監督にはまた異なるアプローチやリーダーシップが求められるため、クラブでの成功が代表での成功を保証するものではないことは、サッカーの長い歴史が証明しています。
大きな期待と懸念が入り混じる中、ジダン監督率いる新生フランス代表は、来る9月25日のUEFAネーションズリーグ・トルコ戦でデビューを飾り、続く10月2日にはイタリアを相手にホームのファンの前で初陣に臨む予定です。


