
米プロ野球メジャーリーグ(MLB)のデビュー戦で最初の3打席すべてを本塁打で飾ったジョシュア・バエス(23・セントルイス・カージナルス)が、当時履いていたスパイクを米野球殿堂に寄贈することになった。しかし、この靴はバエスのものではなく、同僚から借りたものだった。
MLBドットコムは17日、米ニューヨーク州クーパーズタウンにある米野球殿堂が、バエスの歴史的なデビュー戦を記念するために当時使用した装備を要請し、バエスがスパイクを寄贈することに決めたと伝えた。

バエスは前日、米イリノイ州シカゴのリグレー・フィールドで行われたシカゴ・カブスとのビジターゲームでメジャーリーグデビュー戦を行い、最初の3打席で連続本塁打を放った。
1回最初の打席では、マシュー・ボイドの時速93.4マイル(約150km)の直球初球を捉え、飛距離449フィート(約137m)のツーランホームランを放った。4回にはチェンジアップを引っ張ってソロホームランを打ち、6回にはスライダーを流し打ちして右翼フェンスを越えるツーランホームランにした。セントルイスはバエスの3本塁打5打点の活躍を前面に出し、8-4で勝利した。
MLBによると、デビュー戦の最初の3打席で本塁打を放った選手はバエスが初めてである。デビュー戦で本塁打を3本放ったことも現代MLB史上初だ。ただしMLBは、1901年以前は試合記録が完全には残っておらず、それ以前を含めた史上初かどうかは断定できないと説明した。
記録と同じくらい話題になったのは、バエスが履いていたスパイクだった。
バエスはメジャーリーグに初めて昇格した際、土がついたスパイクと白いバッティンググローブを持参した。これを見た同僚のブライアン・トーレスが「デビュー戦なのにそんな格好ではいけない。かっこよく赤色で合わせないと」と言い、自ら装備を探し回った。
問題は、バエスの足のサイズが米国サイズで12と大きかったことだった。トーレスはロッカーをひっくり返し、同じサイズのブレイズ・ジョーダンのスパイクを見つけ出した。さらにホセ・フェルミンのバッティンググローブとチームトレーナーの赤いベルトまで借り、バエスの「メジャーリーグデビュー衣装」を完成させた。
トーレスは「見た目が良くて気分が良ければ、プレーも良くなる」という趣旨で装備を揃えてあげたが、バエスはその靴を履いて歴史的な3本塁打を放った。
一日で借り物のスパイクの運命も変わった。殿堂側がバエスの装備を収集したいという意向を伝え、バエスはスパイクをクーパーズタウンに送ることにした。
さらに面白いのは、スパイクの内側に実際の持ち主である「ジョーダン(Jordan)」の名前が書かれていることだ。ジョーダンは自分の靴が殿堂入りするという知らせを聞いた後、「自分の名前が書かれた物がクーパーズタウンに行くなんて」と喜んだとMLBドットコムは伝えた。
バエスは歴史的な本塁打ボールをすべて確保できたわけではない。1本目と2本目の本塁打ボールは回収して自身で保管する予定だが、3本目の本塁打ボールは17日午前までに行方が確認されていない。
バエスは試合後、「ヒットを1本打つだけでも大変なのに、本塁打を3本も打ったなんて信じられない」と語った。彼は今シーズン、トリプルAのメンフィスで103試合に出場し、打率0.256、34本塁打、90打点、21盗塁を記録した後にメジャーリーグへ昇格した。昇格当時、34本塁打はトリプルA全体で1位だった。
オリバー・マーモル監督は、特にバエスが直球、チェンジアップ、スライダーという異なる3つの球種をそれぞれ別の方向に打ち分けたことに驚きを示した。マーモル監督は歴史的な試合を記念してこの日の試合のラインナップカードを別途保管しており、同僚選手のサインをもらってバエスに渡す計画だ。


