
スペインの強豪レアル・マドリードと、ラ・リーガを統括するハビエル・テバス会長との対立がかつてないほど深刻化しています。レアル・マドリードは17日、声明を発表し、テバス会長に対してリーグ会長職およびスペインサッカー連盟(RFEF)副会長職からの即時辞任を要求しました。
対立の火種となった「ゲッベルス」への言及
今回の深刻な対立の発端は、テバス会長が自身のSNSで行ったレアル・マドリード経営陣および公式放送チャンネル「レアル・マドリードTV」への批判でした。
テバス会長は、レアル・マドリードの経営陣をオーケストラの指揮者に例え、公式チャンネルが「その合唱をリードしている」と主張。さらに「彼らは自分たちに有利な場面だけを選び出し、不満を繰り返し、疑惑を煽り、敵を指名する。その手法は、ナチス・ドイツの宣伝相だったヨーゼフ・ゲッベルスが用いた宣伝技法を想起させる」と投稿しました。
レアル・マドリード側の強い反発
この投稿に対し、レアル・マドリードは猛反発しました。クラブ側は、クラブの運営とメディアをナチスの宣伝手法に例えた発言を「決して容認できず、極めて深刻な問題である」と厳しく非難。「テバス氏は現在務めている職責を全うする資質を欠いている」と断じ、辞任を要求するに至りました。
なお、これを受けてテバス会長は、自身の発言について「宣伝技術に関する比喩であり、特定のイデオロギーやレアル・マドリードのファン層を攻撃する意図はなかった」と釈明を行っています。
繰り返されるリーグ運営との確執
両者の対立は今に始まったことではありません。これまでも放映権収益の分配やリーグの商業的戦略、クラブの利益保護を巡り、度重なる衝突を繰り返してきました。
特に近年は審判判定の公平性を巡る議論が紛争の中心となっています。レアル・マドリードが判定に不満を示すたび、テバス会長は「成績不振から目を逸らさせるための煙幕だ」と批判し、クラブ側は「新たなリーグリーダーが必要だ」と応戦するなど、互いの不信感は限界に達しています。
今後の見通し
2013年からラ・リーガを牽引し、2023年には単独候補として再選を果たしたテバス会長ですが、任期が2027年まで残る中、国内最大のクラブとの関係修復は極めて困難な状況と言えます。スペインサッカー界のガバナンスを揺るがすこの問題は、今後も大きな火種となりそうです。



