

バイエルン・ミュンヘンに所属する韓国代表DFキム・ミンジェが、猛暑の中でも熱心に韓国ツアーを消化してくれたチームメイトやスタッフたちのために、韓国の“国民食”であるチキンを豪快に振る舞ったことが明らかになった。
ドイツの有力メディア『ビルト』は5日(日本時間)、「当社の取材の結果、“韓国の壁”ことキム・ミンジェが、韓国を離れて香港へと移動する前に、滞在先の済州(チェジュ)島で選手団に特別なディナーを振る舞っていたことが分かった」と報じた。
ヴァンサン・コンパニ監督率いるバイエルンは4日、済州ワールドカップ競技場で行われた済州SK FCとの親善試合で、フィリペ・チャベスとバスティアン・アソモの連続ゴールにより2-1で勝利を収めている。
バイエルンが韓国を訪れたのは、2024年にソウルでトッテナム・ホットスパーとプレシーズンマッチ(2-1で勝利)を行って以来のこと。今回はリゾート地としても名高い済州島での開催ということもあり、現地では非常に大きな盛り上がりを見せていた。
しかし、バイエルンの主力選手たちは2026年北中米ワールドカップ(W杯)予選などの影響により、その多くが今回の遠征を欠場した。キム・ミンジェがキャプテンマークを巻いて先発フル出場した姿は大きな話題を集めたものの、スターティングメンバーの中で世界的に名の知られた選手は、日本代表DF伊藤洋輝やポルトガル代表MFジョアン・パリーニャ程度にとどまった。同じく済州遠征に同行したヨナタン・ターやルイス・ディアスはベンチを温め、守護神マヌエル・ノイアーにいたってはベンチ外となっていた。

それでも、実際の試合は見応え十分の内容だった。前半12分にバイエルンのフィリペ・チャベスが先制ゴールを奪うと、前半16分には済州のアイアスが華麗な個人技でバイエルン守備陣を翻弄し、見事な同点アシストを記録。スタジアムに詰めかけた2万2519人の観客から大歓声が沸き起こるほどの極上ドリブルだった。その後、前半41分にバイエルンのバスティアン・アソモが勝ち越しゴールを決め、これが決勝点となってバイエルンが2-1で勝利を掴み取った。
そしてこの済州戦の後、バイエルンの選手団はホテルでキム・ミンジェが手配したチキンを囲み、温かい会食の時間を過ごしたという。
ビルト紙は「キム・ミンジェは済州戦を終えた深夜、選手たちが滞在するホテルに伝統的な韓国式チキンをデリバリーさせた。これは多様なソースやトッピングが施されたフライドチキンで、キム・ミンジェの母国では“韓国式フライドチキン(K-チキン)”として親しまれている大人気の国民食だ」と説明。「キム・ミンジェは地元の英雄として、自身にとって非常に特別な意味を持つ韓国ツアーの締めくくりに、チーム全員で楽しい時間を共有しようと、この粋なサプライズを企画した」と伝えている。

さらに同紙は、キム・ミンジェが韓国ツアーにおいて、なぜこれほどまでに「興行の絶対的エース」として重宝されているのかについても言及した。
ビルトによると、バイエルンのマーケティング部門責任者であるルーベン・カスパー氏は「韓国やアジア全域において、“ローカルヒーロー”の影響力は計り知れない。我々はすでに2024年にキム・ミンジェと共にソウルツアーを行った際、その絶大でポジティブな効果を直に実感している」と感嘆を交えて語ったという。
また、今回の温かい韓国ツアーを通じて、一時期ピッチ内外で囁かれていたキム・ミンジェの今夏の移籍志向や放出の噂も完全に沈静化することになりそうだ。
キム・ミンジェは済州島で行われた記者会見で、「一人の選手として、バイエルンという偉大なクラブに所属できていることを心から嬉しく思い、非常に満足している」とコメント。「私は毎試合でベストを尽くし、ピッチの上で持てる力のすべてを出し切ってきた。新シーズンは新監督のもとでより多くの出場機会を掴み、このチームに残り続けたい」と力強く語り、バイエルンへの深い愛着と残留への並々ならぬ決意を示した。


