
キリアン・エムバペ(28、レアル・マドリード)が2026北中米ワールドカップでの活躍を足がかりにバロンドール受賞への意欲を示すと、フランス代表の先輩であるジェローム・ロタン(48)が公然と批判の声を上げた。
フランスメディアRMCスポーツの看板ラジオ番組「ロタン・サン・フラム」の司会を務めるロタンは、8日の放送でエムバペの発言を強く批判し、「今年、何の優勝トロフィーも掲げていないのなら、口を閉じて黙々とトレーニングに励むべきだ」と苦言を呈した。
エムバペはこれに先立ち、フランスメディア「レキップ」とのインタビューで、2026年バロンドール受賞の可能性について自信をのぞかせた。エムバペは「この夏の北中米ワールドカップで歴代最多得点記録を更新し、サッカーの歴史に名を刻んだ。所属チームでもコンスタントに得点を重ねてきた」とし、「もし私に投票権があったなら、自分自身に投票していただろう。今年は私がバロンドールを受賞するのに本当に良い年だと感じている」と、自らを有力候補として強くアピールした。
彼はこの日、2026~2027欧州サッカー連盟(UEFA)チャンピオンズリーグ(UCL)グループステージ第1節のインテル戦を控えた記者会見でも同様の考えを示した。エムバペは「多くの人が私をバロンドール候補として語っている」とし、「この夏、スポーツ界で最も重要な大会で歴史を作った。今は結果を待つだけだ。私にとって良い年になるかもしれない」と語った。

フランス代表のエムバペは、この夏の2026北中米ワールドカップで10ゴールを挙げ、得点王に輝いた。ワールドカップ通算得点も22ゴールに伸ばし、リオネル・メッシの21ゴールを抜いて歴代最多得点者となった。
彼はフランスがワールドカップの頂点に立てず、昨シーズン、レアル・マドリードでも主要大会での優勝を経験できなかったにもかかわらず、ワールドカップの記録を前面に出してバロンドールを「セルフ推薦」した。
しかし、フランス代表とパリ・サンジェルマン(PSG)の先輩でもあるロタンの視線は冷ややかだった。ロタンは「エムバペの発言は、候補者リスト発表をわずか数日後に控えた、計算し尽くされたメディア戦略だ」と指摘した。さらに「レアル・マドリードで少しゴールを決めたからといって、十分な資格があるのか。わずか数ヶ月前、サンティアゴ・ベルナベウのホームファンから激しいブーイングを浴びていた時期をもう忘れたのか」と皮肉った。
特に、主要メジャー大会の優勝タイトルがないという点を集中的に突いた。ロタンは「個人の記録や統計ももちろん重要だが、バロンドールにはチームを頂点に導いたかという、もう一つの核心的な基準がある」とし、「この1年間、主要大会でトロフィーを一つも掲げられなかったのなら、自分を持ち上げるよりも言葉を慎むべきだ。口を閉じて仕事(サッカー)に集中しろ」と一喝した。

1998年ワールドカップ優勝メンバーであるクリストフ・デュガリーも「エムバペの態度は幼稚でじれったい」と批判の列に加わるなど、自国フランスではエムバペの「セルフ支持」発言をめぐる波紋が大きく広がっている。


