
初めて挑む欧州カップ戦ながら、優勝確率は最高値という驚きの分析が発表されました。イングランド・プレミアリーグ(EPL)のボーンマスが、データ統計専門メディア「Opta(オプタ)」が予測した2026-2027シーズンのUEFAヨーロッパリーグ(UEL)優勝候補1位に選出されました。
欧州初挑戦のクラブがなぜ?スーパーコンピュータによる分析の裏側
「Opta」は開幕を迎えた2026-2027 UELにおいて、優勝確率が最も高いチームを分析して公開しました。これはスーパーコンピュータを活用し、約1万回に及ぶシミュレーションを経て導き出された客観的なデータです。算出された確率で1位に輝いたのは、14.3%を記録したボーンマスでした。強力な優勝候補として挙げられていたポルトガルの名門ベンフィカ(14%)は、ボーンマスにわずか0.3%及ばず2位となり、3位にはドイツのバイエル・レバークーゼン(10.2%)が続いています。なお、EPL勢としてはボーンマスに続き、サンダーランド(8.3%)が5位、クリスタル・パレス(7.3%)が7位にランクインしています。
独自のパワーランキングでも、ボーンマスはベンフィカを上回る評価を得ています。さらにリーグフェーズを首位で通過する確率も15.1%と最も高く算出されました。欧州コンペティションの経験が豊富な強豪を抑え、初出場のボーンマスが最高評価を受けたことは、世界中のサッカーファンにとって大きな驚きを与えています。データ分析の背景には、近年のプレミアリーグ所属クラブ全体の競争力の高さと、インテンシティの高い戦術が評価されたものと推測されます。

イラオラからローゼへ引き継がれた攻撃的DNA
ボーンマスにとって、今大会はクラブ史上初の欧州カップ戦への挑戦となります。昨シーズン、アンドニ・イラオラ前監督の指揮下でチームはEPL6位という驚異的な躍進を遂げ、クラブ史上最高順位を更新するとともに初のUEL出場権を獲得しました。冬の移籍市場で絶対的な主力であったアントワーヌ・セメンヨがマンチェスター・シティへ去り、戦力低下が懸念された中でも最後まで勢いを維持した姿は歴史的な快挙と言えます。
2022年にEPLへと昇格し、当初は残留を現実的な目標としていたチームにおいて、イラオラ監督は「完璧な結末」をもたらして退任しました。同監督はその後、リヴァプールの指揮官に就任しています。そして、彼の後任としてボーンマスの指揮を執ることとなったのがマルコ・ローゼ監督です。ボルシア・ドルトムントやライプツィヒなどで実績を残してきたドイツ人指揮官は、イラオラ監督が植え付けた前線からのハイプレスをベースとするアグレッシブな攻撃フットボールを踏襲しています。
主力の流出をカバーする若きタレントたち
セメンヨや守備の要であったマルコス・セネシなどの退団は大きな痛手でしたが、現在のボーンマスには魅力的な攻撃陣が揃っています。最前線のエヴァニウソンを中心に、マーカス・タヴァーニアー、ジャスティン・クライファートら実力者が健在です。さらに、デビューシーズンに13ゴールを記録して脚光を浴びた20歳の有望株ジュニオール・クルピの引き留めにも成功しました。新体制のもとでも昨季同様の旋風を維持できる可能性が十分にあり、これが「Opta」のシミュレーションにおいて高く評価された大きな要因と言えるでしょう。

試練の開幕スタートと初戦ソシエダへの展望
期待が高まる一方で、今シーズンの滑り出しは必ずしも順調とは言えません。ボーンマスは国内リーグ開幕後の4試合で3分1敗と、未だ勝ち星がない状況です。直近のブレントフォード戦でも勝利の手応えがありながら、ケヴィン・シャーデに2得点を許してドローに終わりました。カップ戦では2部のリンカーン・シティ相手に4-0の快勝を収めて今季初勝利を飾りましたが、格下相手の結果だけで楽観視することはできません。
ボーンマスは18日、スペインのレアル・ソシエダとの歴史的なUEL初戦に臨みます。完全なアウェイの地での戦いとなりますが、データが示す高い下馬評通りに実力を証明できるかどうかに注目が集まっています。特にソシエダのテクニカルな中盤に対し、ローゼ監督が得意とする強度の高いプレスがどのように機能するかが勝敗を分ける鍵となりそうです。



