
メッシの代表ラストマッチへの参加を見送り
リオネル・メッシのアルゼンチン代表引退試合において、特別に招待されていたパウロ・ディバラとナウエル・モリーナの両選手が、所属クラブであるASローマの判断により欠場することが決定しました。
ASローマは30日、クラブ公式声明を通じて「ディバラとモリーナは、10月6日(韓国時間7日)に開催されるアルゼンチン対ベナン戦には参加しない」と発表しました。クラブは、両選手とメッシが2022年カタールワールドカップ優勝を共にした深い絆を尊重しつつも、「長距離の大陸間移動と、過密な公式戦の日程を考慮したスポーツ・物流上の判断である」と説明しています。
特別招待の背景とメッシとの絆
アルゼンチン代表は10月7日、ブエノスアイレスのモヌメンタル・スタジアムでベナンとの親善試合を予定しています。これはメッシが2026年北中米ワールドカップをもって代表を引退することを表明した後の、事実上のラストマッチとなります。

アルゼンチンサッカー協会(AFA)はチケット完売のこの一戦に向け、優勝メンバーやメッシと縁の深い選手を招待しており、ディバラとモリーナもその対象となっていました。
データメディアの「レキップ」によると、ディバラはメッシと代表で18試合、モリーナは53試合を共に出場しており、共に世界王者の栄冠を勝ち取った戦友です。特にディバラは私生活でもメッシと親しい関係で知られており、クラブでの活動と母国への渡航の間で葛藤があったと報じられていました。
クラブ側が下した厳しい決断の理由
ローマ側の決定の裏には、極めてシビアな試合スケジュールがあります。クラブはAマッチ期間直後の10月11日にセリエAのコモ戦、そのわずか3日後の14日にはチャンピオンズリーグ(CL)のレアル・マドリード戦を控えています。ガスペリーニ監督をはじめとするクラブ首脳陣にとって、主力選手の長距離移動によるコンディション低下は避けるべきリスクと判断されたようです。
なお、今回のケースはFIFAの義務規定に基づく代表招集拒否とは異なります。両選手はスカローニ監督の公式招集リストには含まれておらず、あくまで親善試合の招待枠としての参加予定でした。そのため、クラブには選手を残留させる正当な権利があり、メディアの「ユーロスポーツ」もクラブ側の決定を妥当な判断と解説しています。

ファンや現地メディアの反応
この決定に対し、アルゼンチン紙「クラリン」は「2人のワールドカップチャンピオンが不在となる」と大きく報じ、惜しむ声が上がっています。また、SNS上のサッカーコミュニティでは、「メッシとの別れを告げる機会は一度きり」と批判する声と、「好調なローマの成績維持を優先すべき」という現実的な意見が拮抗しています。
現在セリエAで首位争いを繰り広げるローマは、声明の結びとして「メッシとその輝かしいキャリアに対して最大の敬意を表し、アルゼンチン代表にとって特別な夜になることを願っている」と、あくまでスポーツマンシップに基づいた判断であることを強調しました。


