
2010年南アフリカW杯で「ティキタカ」を武器に頂点に立ったスペインが、16年ぶりの優勝に挑む。今回は攻撃よりも守備が先に注目を集めている。
スペインは7日、米テキサス州アーリントンのダラス・スタジアムで行われた2026北中米W杯決勝トーナメント1回戦でポルトガルを1-0で下し、準々決勝に進出した。スペインがW杯のベスト8に進出したのは、優勝を果たした2010年大会以来16年ぶりとなる。
今大会のスペインの強みは守備だ。スペインはポルトガル戦まで、今大会5試合で一度も失点していない。2022年カタールW杯決勝トーナメント1回戦のモロッコ戦(0-0の引き分け)を含めると、W杯6試合連続無失点となる。これはW杯史上最多の連続無失点新記録だ。これまでの記録は、イタリアが1990年大会で樹立した5試合連続無失点と、スイスが2006年から2010年大会にかけて記録した5試合連続無失点だった。
無失点行進の中心には、GKウナイ・シモンがいる。シモンはW杯で609分間連続無失点を継続中だ。これはイタリアのGKワルテル・ゼンガが1990年自国開催のW杯で打ち立てた517分連続無失点記録を塗り替えるW杯新記録である。スペイン代表の先輩であるイケル・カシージャスの476分という記録も超えた。
シモンはポルトガル戦の前半、クリスティアーノ・ロナウドのシュートを2度防いだ。今大会、シモンが多くのセーブを記録しているわけではない。ポルトガル戦を前にした時点での今大会のセーブ数はわずか4つだった。オーストリアとのトーナメント初戦では、相手の枠内シュート自体がゼロだった。これはGK個人の能力だけでなく、チーム全体の守備組織力が機能していることを意味する。

守備陣は、アイメリク・ラポルテとパウ・クバルシが中央を担い、ペドロ・ポロとマルク・ククレジャが左右のサイドに配置される形が基本だ。今大会5試合のうち3試合でこの組み合わせが先発出場した。残りの2試合ではマルコス・ジョレンテが右サイドバックとして出場した。
中盤ではロドリが守備陣の前を守る。スペインサッカー専門家のギジェム・バラゲ氏は、ロドリを「チームの灯台」と評価し、ラポルテとクバルシの組み合わせがスペインの戦い方に適していると分析した。後方でボールを回しながら直接前進し、かつ広い背後のスペースをカバーできるという点だ。デ・ラ・フエンテ監督はポルトガル戦後、「集団的な努力の結果だ」とし、「連帯、努力、犠牲があり、すべての選手が互いのために走っている」と語った。
もちろん、スペインは攻撃陣もトップクラスだ。ミケル・オヤルサバルは最近の代表戦17試合で17ゴールを挙げており、18歳のラミン・ヤマルも本来のコンディションを取り戻した。ペドリが中盤をコントロールし、2024年バロンドール受賞者のロドリがサポートする。しかし今大会では、攻撃力よりも無失点の守備が成績の基盤となっている。
2010年の優勝以降、スペインのW杯での成績は期待に届かなかった。2014年と2018年大会では連続でグループステージ敗退を喫し、2022年カタール大会でもモロッコにPK戦の末に敗れ、最初のトーナメント戦で姿を消した。2010年のスペインがショートパスとポゼッションで頂点に立ったとすれば、2026年のスペインはW杯史上最長の無失点記録を武器に優勝を目指している。


