
ゴールチャンスを一度逃したという理由だけで、殺害予告にまで発展した。2026北中米ワールドカップで敗退したコロンビア代表のハミントン・カンパス(26・ロサリオ・セントラル)が、度を越した非難と脅迫の対象となり、サッカー界が彼を擁護する姿勢を見せている。
カンパスは8日に行われたスイスとの2026北中米ワールドカップ決勝トーナメント1回戦で、延長後半に決定的な得点機を活かせなかった。スイス守備陣のミスからゴールキーパーと1対1になる決定機を迎えたが、シュートは枠を外れた。試合は0-0で終了し、その後のPK戦でコロンビアが敗れ、ベスト8進出はならなかった。その後、一部の過激なファンはカンパスと彼の家族に対し、SNSを通じて殺害予告や暴言を浴びせた。
オンライン上にはカンパスの娘や家族を標的にした脅迫メッセージまで拡散され、現地メディアは「サッカーの枠を超えた犯罪レベルの脅迫」と批判した。SNSでは「ゴール一つで人を殺すと脅すことは決して容認できない」という声が相次いだ。
沈黙を守っていたカンパスも、ついに口を開いた。彼は9日、インスタグラムを通じて「私たちが望んでいた喜びを届けることができず、深くお詫び申し上げます。しかし、私は祖国のためにすべてを捧げました」と明かした。

続けて「サッカーには困難な瞬間もあるスポーツです。私たちは互いに異なる考えを持つこともあれば、失望することもあります。しかし、どんな情熱も、憎しみや恐怖の中で生きなければならない理由にはなり得ません」とファンに自制を訴えた。
脅迫が続き、まだ帰国できずにいるカンパスに向けた応援も続いている。アルゼンチンの2022ワールドカップ優勝の立役者アンヘル・ディ・マリアは、SNSを通じて所属チームの後輩であるカンパスを公に支持し、力を与えた。ディ・マリアは以前からカンパスの才能を高く評価してきた人物であり、今回も彼に対する支持の意を表明した。
現地のサッカーファンやメディアも「ミスは試合の一部に過ぎない」、「代表チームのために献身した選手を犯罪者のように追い詰めてはならない」とカンパスを擁護した。SNSでは「#EstamosConCampaz(私たちはカンパスと共にいる)」という趣旨の応援メッセージも続いている。
奇しくもディ・マリア自身も、殺害予告を受けた苦い経験がある。彼は2024年、古巣ロサリオ・セントラルへの復帰を検討していた際、家族を狙った組織犯罪勢力からの殺害予告を受け、復帰を断念したことがある。当時ディ・マリアは「毎晩泣いた。家族の安全が何よりも重要だった」と打ち明けていた。その後ベンフィカに戻ってプレーしたディ・マリアは、2025年夏にロサリオへ復帰し活躍している。



