
イングランド・プロサッカー・プレミアリーグ(EPL)が、ボール内部にセンサーを内蔵し、接触の瞬間を極めて正確に判別する「コネクテッド・ボール(Connected Ball)」技術の将来的な導入可能性を検討しています。
「ジ・アスレチック」が18日に報じたところによれば、EPLの関係者が実際の試合で活用されているコネクテッド・ボールの技術を視察し、その性能評価を行ったとのことです。
コネクテッド・ボールとは、サッカーボールの内部にセンサーを組み込み、選手がボールに触れたその一瞬を正確に把握する革新的な技術です。これによりオフサイドの判定はもちろん、ハンドボールの反則、ボールの軌道のわずかな屈折、さらにはペナルティキックの過程で発生しうるダブルタッチの有無など、審判に対して極めて有益な補足データを提供することが可能となります。
伝えられるところによると、EPLの関係者は、今年1月にイギリス・ロンドンで開催された国際サッカー連盟(FIFA)女子チャンピオンズカップや、昨年ドイツ・ライプツィヒで行われたユース大会「ウィングス・カップ」にて、この技術が実際に運用される様子を確認したとのことです。ただし、現時点でEPLの公式戦において試験運用が行われた事実はありません。
すでにスペインのラ・リーガでは、今シーズンから全試合でコネクテッド・ボールを採用しており、主要プロサッカーリーグとしては初の導入例となりました。ドイツの技術企業キネクソン・スポーツが開発した無線周波数センサーをプーマ製のボールに内蔵し、スタジアム内に設置された約12個のアンテナを通じてリアルタイムでデータを送信する仕組みとなっています。
なお、EPL側が現時点で直ちにこの技術を導入する計画はないとみられています。
現在EPLは、スタジアムに最大30台のカメラを設置し、ボールと選手の動きを追跡する光学式半自動オフサイド判定システムを採用しています。これは選手一人あたり数千ものデータポイントを追跡してパスの出された瞬間を推計し、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)へオフサイドラインを自動的に提供する高度なシステムです。
EPLがこのシステムを導入した昨年4月当時、彼らは「カメラだけでもボールが蹴られた瞬間を十分に判別できるため、ボール内部のセンサーは不要である」というスタンスを示していました。
しかし、ボール内にチップを内蔵することで、選手の足とボールが接触した瞬間を直接的に測定できるという利点は大きく、判定のさらなる精度向上を図る余地は依然として残されています。
コネクテッド・ボール技術は、すでに国際舞台では標準化の道を歩んでいます。2022年と2026年の男子ワールドカップ、2023年の女子ワールドカップ、ユーロ2024、女子ユーロ2025、そして2025年のFIFAクラブワールドカップなどで既に実戦投入されています。
2026北中米ワールドカップでも、この技術が勝敗を左右する場面で活用されました。クロアチア対ポルトガルの32強戦では、試合終盤にクロアチアが同点ゴールを決めたかに思われた場面で、センサーデータからボールが攻撃手のイゴール・マタノヴィッチに微かに接触していた事実が判明。その結果、ボールを受けたマリオ・パシャリッチがオフサイド位置にいたとみなされ、ゴールが取り消されるという判定がありました。
ちなみに、プーマは2025-2026シーズンからナイキに代わってEPLの公式試合球のサプライヤーとなっており、ラ・リーガでも同様に公式球を提供しているメーカーです。


