
LAFCに所属するソン・フンミンが、ハビ・タマリット新監督の初陣において、これまでとは異なる戦術的役割を担った。従来の最前線ではなく、2列目の攻撃的ミッドフィルダーとしてピッチに立ち、新たなポジションでの可能性を探る形となった。
タマリット新体制の狙いと戦術の変化
米スポーツメディア「ザ・スポーティング・トリビューン」の11日の報道によると、LAFCとバンクーバー・ホワイトキャップスとの一戦は1-1の引き分けに終わった。この試合は、Aマッチ期間中に解任されたマーク・ドス・サントス前監督の後任として就任したタマリット新監督のデビュー戦であり、早々に戦術的な修正が加えられた。
タマリット監督が採用した布陣は、デニス・ブアンガを最前線に配置し、そのすぐ下にソン・フンミンを置くというものだ。この狙いについて同メディアは「二人を近接させ、ソン・フンミンが攻撃の組み立てに必要なスペースをより多く確保できるようにするため」と解説している。MLS(メジャーリーグサッカー)では個の突破力が重視される傾向があるが、タマリット監督は連携による崩しを強調する意向を見せている。
数的優位と守備の壁
試合序盤はLAFCの攻撃が機能し、新加入のセルヒオ・バスケスからの供給によってソン・フンミンとブアンガのホットラインが形成された。しかし、前半7分にバンクーバーのトリスタン・ブラックモンが退場し、相手が10人となったことで試合展開が一変した。
人数が減ったことでバンクーバーは守備ブロックをよりコンパクトに引き締め、LAFCの攻撃を阻む構えを見せた。タマリット監督は試合後、「一人少ない相手に対して結束力が高まるケースがある」と振り返り、密集した守備網を崩す難しさを語った。

先制点は思わぬ形でバンクーバーに渡った。前半43分、LAFCはウーゴ・ロリスGKが弾いたボールを押し込まれ、リードを許す苦しい展開となった。後半に入りブアンガがヘディングで同点弾を決めたものの、決定機を活かしきれず、ブアンガの追加点がオフサイド判定で取り消されるなど、勝ち越しには至らなかった。
残されたシーズンと新たな課題
タマリット監督は後半にバックラインを押し上げ攻勢を強めたが、戦術の浸透には時間がかかることを認めている。「ボール保持時と非保持時のプレーの連続性を作ることが最優先課題だ」と述べ、短い準備期間での適応の難しさを強調した。
中心選手であるブアンガ自身も、現在のストライカーという役割が本来の慣れ親しんだポジションではないことを認めつつ、「チームの構造に従う必要がある」と献身的な姿勢を示している。現在のLAFCは直近8試合で1勝と低迷しており、レギュラーシーズン残り5試合でどこまで完成度を高められるかが鍵となる。



