「ハーフスイング」判定が劇変?MLB導入検討のチャレンジ制度、日韓ファンも驚く「135度基準」の全貌

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「ハーフスイング」判定が劇変?MLB導入検討のチャレンジ制度、日韓ファンも驚く「135度基準」の全貌
LAドジャースの大谷翔平がスイングの途中でバットを止めている。ゲッティイメージズ

数百ページに及ぶ野球の公式ルールブックをいくらめくっても、実は書かれていない定義がある。それは「スイングとは何か」という明確な基準だ。ルールブックの中に「スイング」という言葉は何度も登場するものの、具体的にどのような状態をスイングと規定するのかについては一切明記されていない。俄かには信じがたいことだが、これが野球界の現実なのだ。韓国プロ野球(KBO)リーグが今シーズン、チェックスイング(ハーフスイング)のビデオ判定(チャレンジ制度)を導入するにあたり、最も根底から頭を悩ませたのもこの点だった。そもそもスイングの定義自体が存在しない中で、チェックスイングの基準をどこに設けるべきなのか、その答えを導き出すのは困難を極めた。

悩んだ末にKBOリーグが設定したのは「90度」だった。これは公式ルールに明文化されているわけではないが、これまで球界で長年、常識的に受け入れられてきた基準である。現場 of 審判たちも、基本的には打者のバットのヘッドがホームプレートの前面を結ぶ90度のラインを超えたかどうかを基準に、スイングか否かの判定を下してきた。バットがホームプレート의前面の水平線を越えればスイングと認める、というシンプルなものだ。

一方、メジャーリーグ(MLB)もチェックスイングのビデオ判定導入に向けた本格的な準備を進めている。まずはマイナーリーグの有望株が集う「アリゾナ・フォールリーグ(AFL)」で2024年から試験運用をスタートさせた。昨年はマイナーリーグのシングルA「フロリダ・ステート・リーグ(FSL)」で試験的に導入され、今年はトリプルA「パシフィック・コースト・リーグ(PCL)」へとその規模を拡大している。これは、メジャーリーグで今年から本格導入された自動投球判定システム(ABS、通称ロボット審判)のチャレンジ制度と同様に、投手、捕手、または打者が判定への異議を唱えて要求した時にのみ、ビデオ映像を確認して判定を覆すシステムだ。

しかし、KBOリーグと決定的に異なるのが、その「判定基準」である。MLBが採用しているのは、ホームプレートの前面を基準とし、そこからさらに45度バットが回らなければスイングと認めないという驚きのルールだ。言い換えれば、ホームプレートから45度の角度で伸びている1塁側・3塁側のファウルラインを、バットのヘッドが完全に越えた段階で初めてスイングと判定される。これは、KBOリーグが採用する「90度」基準にさらに45度を加えた、いわば「135度」基準なのである。KBOリーグと比較すると、打者にとって圧倒的に有利な環境が整えられていると言えるだろう。

「ハーフスイング」判定が劇変?MLB導入検討のチャレンジ制度、日韓ファンも驚く「135度基準」の全貌
米国マイナーリーグで現在適用されているチェックスイングの基準。ホームプレートの水平面からさらに45度回らなければスイングとは認められない。マイナーリーグ公式サイトのキャプチャー画像

KBOもMLBも、「公式ルールにスイングの定義がない」という前提は同じだ。そもそも明確なルールが存在しないのだから、新たな基準をどう策定するかは、それぞれのリーグの裁量次第ということになる。

では、なぜMLBはこれほど打者に有利な「135度」という緩い基準を設定したのだろうか。その背景には、打者優位の環境を作ることで三振を減らし、フィールド内に打球が飛ぶ「インプレー」のシチュエーションを最大限に増やしたいという意図がある。近年の野球界は「球速革命」と「打球角度革命(フライボール革命)」が猛威を振るい、「本塁打か三振か」という大味な極端スタイルが主流となって久しい。このスタイルはチームが勝利を収めるためのデータ分析としては効率的かもしれないが、野球というスポーツ本来のダイナミズムやスリリングな面白さを半減させているという指摘が、以前から根強く提起されてきた。打者がボールに当てて走り、野手が守り、走者が次の塁を狙う――そんな躍動感あふれるエキサイティングな試合展開を作り出すことこそが、MLB事務局が抱え続けてきた最大の課題だったのだ。

そして、この取り組みは実際に目に見える成果を上げている。マイナーリーグでチェックスイングのビデオ判定を試験導入し、この「90度+45度(135度)」基準を適用した結果、例年と比較して打者の三振率が約3%低下し、その分インプレーの打球が増加したという具体的なデータが報告されているのだ。

そもそもマイナーリーグは、MLBが将来的に新ルールを導入するための巨大な「実験場」としての役割を担っている。これまでもピッチクロックやABS(自動投球判定)などが、マイナーリーグでの実戦検証を経て、段階的にメジャーリーグへと正式導入されてきた。これを考えれば、チェックスイングのビデオ判定(チャレンジ)がメジャーのマウンドにお目見えする日もそう遠くはないと見られている。MLB事務局のトップであるロブ・マンフレッド・コミッショナーは、試合時間の短縮やエンターテインメント性向上のための新制度導入に極めて積極的な人物だからだ。

しかし、これまで「90度」の感覚に慣れ親しんできた韓国や日本のファンはもちろん、米国の現地ファンにとっても、この「135度」という超寛容な新基準は、大きな衝撃として受け止められるに違いない。昨年、MLB事務局が実施した詳細なデータ分析によると、現場の審判たちは「バットが90度からさらに18度ほど回った時点(計108度付近)」で、およそ半数の割合でスイング(ストライク)の判定を下していた。つまり、この新しい「90度+45度(135度)」基準と比較すると、これまでの審判の目は打者に対して遥かに厳しい、辛口な判定を下し続けてきたことになる。

このように、長年培われてきた慣習的な「暗黙の了解」から大きく逸脱し、圧倒的に不利な状況に追い込まれかねない投手たちが、この改革に対して極めて敏感になるのは当然のことだ。クリーブランド・ガーディアンズの頼れる守護神ケイド・スミスは、最近行われた米CBSスポーツとのインタビューの中で、「マイナーリーグで試験運用された際、それまでなら完全にスイングだったようなスイングのほとんどが『ノースイング』と判定されたと聞いた」と語り、この規定のメジャー導入に対して強い懸念と反対の意向をにじませている。

Grey

K-pop & Sports Content Editor

worked in Asia National News Media since 2019
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