
イングランドを代表する国際審判員アンソニー・テイラー(47)が、約20年間にわたる審判生活に終止符を打ち、現役引退を表明した。
イギリスの有力紙『ガーディアン』は21日、テイラー氏がトップレフェリーとしての輝かしいキャリアに幕を閉じ、新たな人生の一歩を踏み出す決断を下したと報じている。
テイラー氏は現役生活において通算831試合を担当し、イングランドのプロサッカー界では668試合で主審を務めた。彼のラストマッチとなったのは、2026 FIFA北中米ワールドカップの決勝トーナメント1回戦、ポルトガル対スペインの一戦だった。テイラー氏は声明を通じ、「最高峰の舞台でレフェリーを務めることができたのは、この上ない名誉だった」と振り返りつつも、「しかし、その重圧は計り知れないほど大きく、すべての判定が絶え間ない検証と批判にさらされる。今こそが退くべき適切なタイミングだと判断した」とその胸中を明かした。さらに「長年にわたり苦楽を共にしてくれたアシスタントレフェリーのゲイリー、アダムをはじめとする同僚たち、そしてサッカー界の関係者全員に心から感謝したい」とし、「何よりも、この職業が求める数多くの犠牲を黙って受け入れ、支え続けてくれた家族と友人に最大の感謝を捧げたい」と語った。
テイラー氏は16シーズンにわたり、世界最高峰のリーグであるイングランド・プレミアリーグで432試合を執筆。2017年と2020年のFAカップ決勝をはじめ、2015年のリーグカップ決勝やコミュニティ・シールド、2018年のチャンピオンシップ・プレーオフ決勝など、国内の主要な大舞台を幾度も任されてきた。
また、国際舞台でも14年間にわたりFIFA国際審判員として第一線で活躍。2022年カタールW杯や2026年北中米W杯をはじめ、UEFA欧州選手権(ユーロ)2020・2024、FIFAクラブワールドカップ2022・2025など、数々のビッグトーナメントで笛を吹いた。
国際試合の担当数は163試合にのぼり、その中には2020年UEFAスーパーカップ、2021年UEFAネーションズリーグ決勝、2022年FIFAクラブワールドカップ決勝、2023年UEFAヨーロッパリーグ決勝、さらに2024年UEFAチャンピオンズリーグ準決勝など、世界のフットボール史に残る大一番が含まれている。
プロフェッショナル・ゲーム・マッチ・オフィシャルズ・リミテッド(PGMOL)の最高責任者であるハワード・ウェブ氏は、「アンソニー・テイラーは、国内外の舞台において長きにわたりサッカー界に献身し続けた、極めて優秀な審判員だった」と称賛。「重責を伴う重要な試合のたびに絶大な信頼を寄せられており、ピッチの内外で見せた圧倒的なプロ意識、そして後輩審判員への手厚いサポートは、彼が残した偉大な遺産(レガシー)として受け継がれていくだろう」と、その偉大な功績を称えた。


