

サッカードイツ代表の新監督に就任した名将ユルゲン・クロップ氏が、その熱い抱負を語り、世界中のフットボールファンを沸かせている。
ドイツサッカー連盟(DFB)のベルント・ノイエンドルフ会長は24日(現地時間)に記者会見を開き、監督理事会においてクロップ氏との契約を満場一致で合意・決定したことを正式に発表した。
DFBは先月、ドイツ代表が北中米ワールドカップ(W杯)のベスト32でパラグアイに敗れて敗退したことを受け、ユリアン・ナーゲルスマン前監督(38)との契約を早期に終了。その後、かねてより待望論のあったクロップ氏との間で精力的に契約交渉を進めてきた。契約期間は来月15日から、スペイン、ポルトガル、モロッコが共同開催する2030年W杯までとなる。
注目の年俸は公表されていない。しかし、前任のナーゲルスマン氏の年俸は700万ユーロ(約11億6500万円)だった。クロップ氏は現在、世界各地で複数のクラブを所有・傘下に持つグローバル飲料メーカー「レッドブル」で『グローバル・サッカー部門責任者』を務めており、そこでの年俸は約1000万ユーロ(約16億6400万円)に上ると報じられている。
DFBは今回、クロップ氏の年俸とは別に、レッドブル側へ100万ユーロ(約1億6700万円)を支払うことでも合意した。これはレッドブルとの契約をまだ3年も残していたクロップ氏を招聘するための、事実上の「移籍金(バイアウト)」にあたる。さらに連盟は、レッドブル傘下のクラブ(RBライプツィヒ)の本拠地があるライプツィヒで、ドイツ代表の国際親善試合を3回開催することでもレッドブル側と合意に至っているという。

クロップ新監督は就任記者会見の席上で、自らの強い覚悟とポリシーを極めて明確に示した。
クロップ氏は「もし皆さんが私を必要としない時が来れば、私はいつでも去る。違約金すら一切不要だ。たとえ明日であっても『クロップはもうダメだ』と判断されれば、私は即座に身を引く」と、退路を断つような力強い言葉で切り出した。
また、メディアやファンに対し、家族への配慮とプライバシーへの尊重を強く求めた。同氏は「もし皆さんが一線を越えて私の家族を苦しめるようなことがあれば、その時も私は代表監督の座を去るだろう」と釘を刺した上で、「私の仕事がうまくいかない時は、容赦なく私を批判してほしい。それはプロとして喜んで受け入れ、改善に努める。重要なのは私自身の仕事の成果だけだ」と語った。
さらに「ドイツ代表を率いた後、私の指導者としてのキャリアはすべて終わりだ。私のキャリアにおける最大の頂点が、まさにこの場所(ドイツ代表)であることを心から願っている」と付け加え、母国の代表監督就任をキャリアの最終章、そして集大成にするという驚きの意志を表明した。
現在、かつての「世界王者」ドイツサッカーが置かれている状況は、韓国よりもさらに深刻だと言わざるを得ない。2018年のロシアW杯で韓国に0-2で屈辱的な敗戦を喫して以来、今回の北中米大会に至るまで、信じられないことに3大会連続での「ベスト32敗退」という大苦戦が続いている。ブラジル(5回)に次ぎ、イタリアと並んでW杯最多優勝回数2位(4回)を誇る伝統国の名誉は、完全に地に落ちた状態だ。そんな失墜した「戦車軍団」の栄光と威信を取り戻すための最後の切り札として、クロップ氏に再建のバトンが託された形だ。

1967年生まれでドイツ国籍のユルゲン・クロップ氏は、元プロサッカー選手であり、世界屈指の名将、そして現在はサッカー運営者として知られる。特に2015年から2024年にかけて率いたイングランドの名門リヴァプールでの功績は伝説的だ。
リヴァプールに空前の黄金期をもたらしたクロップ氏は、2015年にドイツのボルシア・ドルトムントからイングランドへ渡り、アンフィールドの指揮官に就任。そこからの約9年間で、クラブやサポーターが何よりも切望し続けていた悲願のプレミアリーグ優勝を成し遂げた。
それだけでなく、FAカップ、EFLカップ(2回)、FAコミュニティ・シールド、そして欧州最高峰のUEFAチャンピオンズリーグ制覇、さらには世界一を決めるFIFAクラブワールドカップ優勝など、世界中のサポーターから永久に称賛されるべき燦然たる功績を積み上げてきた。
約9年間にわたる激務を終え、昨シーズン限りで惜しまれつつもリヴァプールの監督を退任。心身を休める充電期間を設けていた。その後、2025年にレッドブル・グループのグローバル・サッカー部門責任者に就任することを発表し、昨年1月から本格的なフロント・運営サイドとしての活動をスタートさせたばかりだった。
そんななか、誰もが予想したよりはるかに早いタイミングで、クロップ氏が再び現場の「サッカー監督」として情熱の最前線へ舞い戻ってきた。果たして彼は、傷だらけになった「戦車軍団」ドイツ代表の名誉と誇りを完全に回復させることができるのだろうか。カリスマ指揮官の新たな挑戦から、一瞬たりとも目が離せない。


