
国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長の去就をめぐる対立が、アジアサッカー連盟(AFC)内部にまで飛び火した。
ロイター通信とアルジャジーラは14日、カタールサッカー協会(QFA)が、インファンティーノ会長の辞任を要求したAFCの共同声明に関連し、加盟国の意見集約プロセスに対して公然と問題を提起したと報じた。
QFAのシェイク・ハマド・ビン・ハリーファ・アール=サーニー会長は、AFCのシェイク・サルマン・ビン・イブラヒーム・アール・ハリーファ会長に書簡を送り、AFCがどのような手続きを経て47の加盟国を代表する立場を発表したのか説明を求めた。ハマド会長はAFC執行委員であり、FIFA評議会委員でもある。
AFCはこれに先立ち、欧州サッカー連盟(UEFA)、北中米カリブ海サッカー連盟(CONCACAF)と共同で、インファンティーノ会長のFIFA運営方式を批判し、辞任を要求した。インファンティーノ会長がワールドカップをはじめとするFIFA大会の商業権の一部を民間投資家に売却しようとしたところ、激しい反発を受けて計画を撤回したことがきっかけとなった。
カタール側は、共同声明の作成過程において公式・非公式を問わず協議が一切なかったと主張した。事前に声明の草案を受け取ったり、意見を述べる機会もなかったという。ハマド会長は、加盟国全体の立場として発表するのであれば、まず実際に加盟国の意見を確認すべきだという趣旨でAFCを批判した。AFCはロイターのコメント要請に応じていない。
カタールは、インファンティーノ会長を公然と支持する国の一つだ。カタール、エジプト、レバノン、モロッコ、スーダン、モーリタニアなどアラブ圏6カ国のサッカー協会長は前日、共同声明を発表し、インファンティーノ会長の世界のサッカー発展への貢献を評価し、支持を表明した。このうちカタール、エジプト、モロッコ、モーリタニアのサッカー協会長はFIFA評議会委員も務めている。
これにより、FIFAをめぐる対立は大陸別サッカー連盟間の対立を超え、各連盟内部の立場差へと拡大する様相を呈している。AFC指導部はインファンティーノ会長と対立しているが、カタールやアラブ首長国連邦(UAE)など一部の加盟国は公然とインファンティーノ会長を支持している。
インファンティーノ会長は来年3月、モロッコのラバトで開催されるFIFA総会で再選を目指す予定だ。FIFA会長選挙では大陸連盟ではなく、211の加盟国がそれぞれ1票ずつ行使する。AFCとしての立場と、個別の加盟国の実際の投票が必ずしも一致しない可能性があることを意味している。

