
代を継いだビッグリーグの遊撃手がメジャーリーグ(MLB)の歴史に新たな記録を刻んだ。アスレチックスでフルタイム2年目を迎えた遊撃手ジェイコブ・ウィルソン(24)が、10日のボストン遠征試合を無失策で終え、111試合連続無失策という新記録を達成した。2002年にボルチモアの遊撃手マイク・ボーディックが記録した110試合連続無失策の記録を24年ぶりに塗り替えた。ウィルソンが最後に失策を記録したのは13ヶ月前の2025年7月7日のサンフランシスコ戦だ。それからちょうど400日間、ウィルソンは一度の失策もなく完璧な守備を続けてきた。
ウィルソンは幼い頃、父ジャック・ウィルソンから守備の重要性を学んだ。父ジャックもまたビッグリーグの遊撃手だった。ピッツバーグでデビューし、シアトルやアトランタなど3球団で12シーズンをプレーした。通算1325試合に出場する間、失策はわずか139個(守備率0.978)にとどまるほど、安定した守備で定評のあった選手だった。
ウィルソンはこの日、ボストン戦で新記録を樹立し、チームも4-3で勝利した後、取材陣に対し「父は私が幼い頃から守備を非常に強調していました。打撃よりも守備を先に教え、毎日守備をする準備ができていなければならないと言っていました」と語った。
今でも彼は毎日試合開始の2時間前からグラウンドに出て、ゴロのノックを受けている。ウィルソンは「遊撃手として出場する日は毎日そうしています。指名打者として出るなら足に負担をかけないようにするでしょうが、遊撃手として出る日は何があってもノックを受けます。試合前にできるだけ多くのゴロを捕球しておかなければなりません」と話した。
単に失策のない安定した守備だけが際立っているわけではない。他人が捕れないような難しい打球も難なく処理してみせる。OAA(Outs Above Average)指標では+8を記録し、リーグ全体の遊撃手の中で8位につけている。OAAは平均的な野手と比較して、どれだけ多くのアウトを取ったかを示す指標だ。ビッグリーグのフルタイムデビューシーズンだった昨年、ウィルソンはOAA -3でリーグ26位にとどまっていた。絶え間ない訓練により、守備能力全体を底上げしたのだ。
この日先発登板し、6回1失点で勝利投手となったアスレチックスの右腕J.T.ギンは、MLBドットコムに対し「ウィルソンが準備し、訓練する姿を見ると本当にすごいと感じます。ウィルソンが打ち立てた記録は偶然生まれるものではありません。本当に一生懸命訓練する選手です。守備にものすごく多くの時間を費やしてきました」と語った。
ウィルソンも、答えは結局「訓練」にあると語った。自分のようにビッグリーグの遊撃手を夢見る若い選手たちに一言ほしいと頼まれると、ウィルソンは「一生懸命訓練することだ」と笑いながら答えた。


